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ラジオ同盟

作者: Roppu

ベテルギウスのガンマ線が届いてから、もう2年も経つというのに太陽風警報が止まない。


僕は水木517。全ての携帯が火を吹いたあの日から、世界意は少し変わってしまったけど、まあなんとか生きている。


僕は秋葉の電気街口で彼女を待つ。


腕時計の水晶発信器さえ狂わせる太陽風のなかで、ラジオ会館の側面に埋め込まれた機械式時計だけをたよりに。そっけない正時の鐘を聴きながら、ビルのエスカレーターを降りて来るはずの姿を待っている。


ポケットに潜ませたラジオ。もちろん今じゃ、消防法違反の発火危険物のそれを、彼女と聞く。ノイズだらけで、どうせ大陸の海賊放送しか聞けなくたって。


ギターを持った少女が小さな今夜のステージをこしらえる。こどもが年代物のカードゲームで何やらエキサイトしている。宇宙線対策済みの地下映画館に降りていく学生たち。大昔の魔法少女もの劇場版。


太陽風が怖い位の全天オーロラを都会の空に現出させるころ。僕はいっそう楽しみに、彼女のことを待っている(了)









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― 新着の感想 ―
[一言] 世界意→世界、水晶発信器させ→さえ、正時→正午、もったいないです。世界観は素敵です。
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