やっぱ帰ります
やっぱ帰ります
ペンギンが王様とかどんな国だよ。
「ペンギンでわない!ペン・ギンだ」
「どっちでもいいわ!てか、お前も心読めるんかい」
「どうやら、少し動揺しているようだな」
「少しどころじゃないいけどな」
「じつはな我がこんな姿になってしまったのには、深い訳があるのだ」
よかった、さすがに本物のペンギンが王様な訳がないよな。
「当たり前だ。ペンギンが王様の国なんかある訳がないだろう」
「アルクス大佐、急に心を読みながら話しに入ってこないで」
王様といいアルクス大佐といいなんで人の心を読めるんだよ。
ここには、僕のプライバシーがないのか。
「ところで、トモヤ君。君、我がなんでこんなイケてる姿になったのか知りたい?知りたいでしょ?」
「いや、なんかウザいんでいいです。それと、もう用がないなら帰ってもいいですか」
「トモヤ君。君、ついに私と国王様に心を読まれすぎて思ったこと全部口に出ているよ」
「いや、なんかもう吹っ切れました」
「そうか、しかし残念だったね。国王様がああおっしゃったら話しを聞くまで君は帰れない。もちろん、私も帰れない」
「チッ、分かりましたよ。聞けばいいんでしょ、聞けば」
「ちょっと、君それが話を聞く人の態度?我、直々に話してあげるんだよ。そこんとこ、君分かってる」
ヤバい。このペンギン、チョーウザい。
「トモヤ君。君の気持ちはよく分かるがここは耐えてくれ」
しょうがない。今回は、アルクス大佐の顔を立ててやろう。
「国王様。あなたの素晴らしい話を僕に聞かせて頂けませんか」
「しょうがないな〜。我もヒマじゃないんだけど、そこまでして聞きたいなら話してあげよっかな〜」
「‥‥‥すいません。アルクス大佐、やっぱ帰ります」
「トモヤ君。私も同行しよう」
*次の話は国王様の回想です。
興味のない人は飛ばしても全然OKでが、読んでくれると嬉しいです。