第6話 緊急出動指令
「みんなお疲れさま!ありがと。
今日もいっぱいお客様来てくれて、すごい盛り上がり!
長野店長候補さんのお陰ね!とっても嬉しいわ。」
「渚さん、今日来ていた海外の方、ファッション界の世界的大物みたいですよ。」
「あら、そうなの。
あの人、お友達みんなと一緒に盛り上がってくれて、とっても気さくな方ね。」
「はい、通訳の人が言うには、縄文姉妹のライブに心底感動したって。
新曲、7000年の胸騒ぎ〜グリグリサマー、には魂が震えましたって大絶賛です。
縄文姉妹のファッションも、斬新的で、現代消費社会への強烈なアンチテーゼだとかなんとか。
風太さんの乱れ太鼓にも、ブラボーを連発してましたよ。
ぜひヨーロッパで公演を、とか言ってましたけど。
無理だと思うんで適当にかわしておきました。」
「そうね、残念だけど、それは無理だわ。
果たすべき使命を終えるまでは、、、絶対に。」
〜ビー、ビー、ビー、ビー〜
「あっ、そんな話をしてたら、、。」
渚さんは、携帯の音を止めてメッセージを確認した。
「あさり、しじみ、風太、疲れてるとこ悪いけど緊急事態よ!
小型モンスターが山中に出現したわ。
時空管理局の車の中に、戦闘装備は全て揃っているからそのまま出動するわよ。
仮眠は車の中でしてちょうだい。
長野さん、本当ごめんなさい。
あと片付け、頼むわね。」
「はい、わかりました!僕も、、、。」
「あなたは、命を賭けて戦う必要なんてないわ。
それに、まだ戦いの訓練さえ受けていない。」
「でも、僕もみんなの力になりたい、、。」
「ありがとう、もうじゅうぶん力になってるわ。
今は、その気持ちだけ頂いておく。
いつか、共に戦う日まで。」
風太が、ひろしの肩を叩きぶすっとつぶやいた。
「心配するな。みんなは俺が守る。」
「明日の開店時間までには、必ず戻るわ。
いつも通り、準備しておいてくださいね。」
「ひろし、しけた顔するな、まかせておけって!」
「そうそう、縄文姉妹なら絶対大丈夫!」
「あさりさん、しじみさん、。」
〜チャリン〜
「どうか、無事で、、、。」
ひろしに出来ることは、時空運輸と小さく書かれたシルバーの大型トラックの荷台に、急ぎ走り込む4人を窓から見送り、ただ祈ることだけだった。




