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第11話 カナミの新型義手

こんにちわー(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾更新が長く開きすぎました!


すいませんヾ(≧▽≦*)o


前回までの星屑達は……


33番コロニーの民衆がタイタン格納庫で暴動を起こした……


その理由は連邦の強襲が原因だった。


 生き残りたい彼等は兵士に詰めより、救命艇を差し出す様に迫ってしまう。


そんな中、銃を使わずに暴動を鎮圧した者がいる……


それはコロニーで出会ったサイキの幼馴染……カナミだった……




 ドレイマン中将が、哀れなものを見る目でサイキを見てその場を去った。


 しかし話の途中だった博士は、サイキへその話をした。



「いやぁ……驚きました!まさかドレイマン中将がベタ褒めしたカナミさんが、サイキさんのお知り合いとは……」



 そう言いつつ、博士の興味は欠損部位にあることは一目瞭然だ。


 何故ならその手には、ESPKフィジカルアームが握られているのだ。



 ◆◇



「………ふむふむ………小さい頃にサイキさんに義手を貸していただいたんですね?それで同じ様に動かせたと?」



「は……はい……動かせましたけど……。うろ覚えですよ?子供の時の記憶なので……」



「何か他に覚えていることはありますか?どんな些細なことでも良いのです」



 そう食い気味に博士は質問をする……


 するとカナミは『欠損した腕から頭にかけて、酷く痺れた感覚があった』と当時の事を曖昧に話す。



 幼い時の記憶なのだから、曖昧なのは仕方がない。



 そしてカナミは、その記憶を良い思い出とは思っていない。



 そもそもその義手が原因で、幼い時にカナミとは喧嘩別れしたのだ……



「………はっはっは……そうでしたか!私が作った義手を巡って喧嘩を?それで今はその喧嘩は解消されたのですか?」



 カナミは恥ずかしそうに『幼かったのでつい……羨ましくて……』と言う。


 そして当時の感情を、博士を通じて暴露していく……



「博士が私と同じ立場だったら、自由に動かせる義手を見たら自分だって欲しくなりませんか?市販品だと思ったら違かったんです!幼い時だから、尚更それが気にかかってしまい……」



「成程成程……。カナミさん、たしかに怒る気持ちも分かりますね。それで……聞く限りだと、自由に義手を動かして見せたのですね?サイキさんは……」


 そう言ったサイコミュー博士は、サイキの方へ向きを変える。



「はい?今でも動かせますよ?」



「それは新型内部モーターがコンパクトになったからでしょう?前の話よ?幼少時代の……」



「カナミ何?その内部モーターって?」



 博士とサイキ、そしてカナミの言葉がすれ違う……



「サイちゃんってば軍事関係に勤めてるのに……相変わらず無頓着ね?此処数年でナノサイズギアと小型モーターとギアチェンジャーが出回って、凄く自由に………」



 そう言ってサイキの義手を見たカナミは、不思議そうに鉄の腕を眺める……



「あ……あれ?それ旧型の義手デザイン?……って言うか……大きさこそ変わったけど、デザインは前のまま?」



「え?成長に応じて大きさを大人用に変えてもらったけど……最近は全く変えてないよ?此処4年はこのままだし。慣れた腕の方が細部の掃除が楽なんだよね」



「まぁ……あれだけ自由に動かせる最新鋭技術だったんだもんね。今私が装着してる民間技術と比べて大きな差があるのもわかるよ」



 それを聞いた博士は何かを確信した様に、カナミに腕を差し出す。



「良ければ試してみませんか?カナミさんも。被験者は多い方が我がサイコミューESPK機関とすれば大助かりなんですよ!」


 そう言われた彼女はマジマジと金属製の腕を見て、サイキの方を見る。



「サイちゃんと同じ物?」



「多分ね?私はパパがゴリ押しで手に入れたみたいなのよ。この間発覚したの……」



 その会話に割り込む用に博士は『これはサイキくん用に新型を用意したのですが、彼女は軍役に従事してますから、後程でも受け取れますからね。でも貴女は今でなければ渡せません』と言う。



「まぁうまく稼働するかはカナミくん本人次第ですが……サイキくんの言う通り軍事用品ですので、市場へ出回っている物ではありません」


 その『君付け』表現に『ナニカのスイッチが入ったんだな……』と理解してしまう。



「この義手は脳細胞に直接作用する作りなんです。ですから民間企業では売ってません。今ならお試し期間で貸し出せますし、状況次第ではそのままお持ちいただいても結構ですよ?」



 博士は『マゴス国民のためですからね!ははははは!』と笑うが、絶対に実験台が欲しいだけだと想像が出来てしまう。


 しかしカナミにしてみれば、一度は気になった義手だ。


 ついつい手が伸びてしまうのは、仕方がない事だろう……



「じゃ……じゃあ……ちょっとだけ試しても良いですか?」



 そう言ったカナミは肩口の支えを外し、ESPKフィジカルアームを装着する。



「ど……どうですか?カナミさん……」



「あ……ちょっと………クラクラします。なんでしょう……」



「クラクラですか?……ふむふむ……じゃあ倒れても困りますし、暫く此処で座って経過を見ましょう!」



 そう言った博士は、大声で兵士に椅子を持ってくる様に言う。



「ああ……あれ!?……大丈夫です。何故かもう慣れました。痺れが襲ってきたかと思うと、一瞬立ちくらみの様な……何とも説明し難い感覚だったんです」



 そう言ったカナミは、御礼を言いつつ左手の義手で兵士の持ってきた椅子を、自分の元へ引き寄せる……



「カ……カナミさん。動かせるんですね?凄い!凄いぞ!!調整なしでサイキさん以来二人目だ!!子供だったんだ!!幼少時にこの効果が最大限に発揮できる何かがあるんだ!はっはっはーーーー!!」


 そう言うと、カナミとサイキを放置して、博士はラボの方へ走っていく……



「え!?ちょ……ちょっと……博士?この腕……義手は?ちょ………」



「カナミ……ああなった博士は人の話を全く聞かないから………。放っておいていいわ。多分持っていっても文句もない筈よ?」



 そう言って顔を見合わせながら笑う……



「はぁ……凄い技術だね……軍用品だったなんて……そりゃ……言うに言えないよね……」



「まぁ……私もその事情を知ったのは、殆どカナミと変わらないんだけどね……」



 そう言いつつ、ヘルメットをカナミへ放り投げ『それを被ったらもう兵士だよん!』と冗談を言う。



「えへへへへ………これを被ると、私もサイちゃんと同じパイロットか〜」



 そう言って特殊ヘルメットを被るカナミ………



「今の技術は凄いね……此処からでもコクピットの画像が見えるんだね………って私軍用品を勝手に被って怒られない?」


 自分が被った時はそんな事は無く、カナミの言葉を不思議に思った。


 だが質問をする間も無く、状況は悪い方へ進んでいく……



『コードレッド発令!コードレッド発令!戦艦周囲に高濃度のコズミック・ヒドゥンレイが計測されました。連邦軍によるヒドゥンレイ粒子の散布が濃厚です。繰り返します……』



「サ……サイちゃん………まさかこの戦艦は、本当にこれから戦争するの!?」



 その言葉に応えたのはドレイマン中将だった……


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