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55.なりきり師、VSタックルカブト2。

 あれからも防戦一方の状態は変わらない。

 二人共タックルカブトより俊敏か高いおかげでなんとかかわせているが、こんな命を賭けた回避は長く続けていられない…。



「はぁはぁはぁ……ホーク大丈夫か?」


「はぁはぁはぁ…ユウキこそ!」


 周りは穴だらけもう何回避けたのかわからない…。

 どうやらタックルカブトもおれたちを仕留めるまで止まるつもりは無いようだしずっと相手のターンだ…。



「くそ、魔法を打っても弾かれるし当たらないし…あの回転厄介過ぎるだろ!ホーク避けるぞ!せーの!」


 どうしようか…相手は威力ゴリ押しの超攻撃タイプだ。あんなの止める魔法なんて今のおれにはないぞ…


 ん?魔法?そうだ!魔法が弱点だって事を前提に考えすぎていた。

 何で今まで思いつかなかったんだよ!少し柔軟に考えれば辿り着けた答えじゃないか!

 別に魔法である必要はない!力と力のぶつかり合いでも要は威力を落とせればいいんだ…。



「なりきりチェンジ 重戦士」


 今は鑑定士を育てたい。でも鑑定士である必要はない。トドメを刺す時に鑑定士であればいいんだ。


 重戦士の格好になり全身に鎧を纏う。剣をインベントリにしまい盾に身体を預ける。



「ホーク!次の攻撃でおれがタックルカブトの威力を殺す。ホークは攻撃に集中してくれ!羽を切り落とせるんだろ?」


「まさかあれを受け止めるつもり?危ないよ!」


「どうせやらなきゃこのままやられるだけだ!大丈夫!絶対止めるから信じてくれ!」


「…わかった!おれも絶対に成功させる!だからユウキもおれを信じて!」


「頼んだぜ相棒!」



 地面から飛び出たタックルカブトはまた空へと飛んで行きそのままスピードを減速する事なくおれたちを狙う。


 相手が攻撃特化ならこっちは防御特化だ!



「物理結界!バリアー!ビッグシールド!攻撃上昇!最後にウッドゴーレム!」


 まず大外に物理結界を張りその内側をバリアーで更に固める。

 元々大きい重戦士の盾をビッグシールドで更に大きくしてウッドゴーレムに絡みついて貰う予定だ…。


 魔力が上がったおかげなのか嬉しい事にウッドゴーレムはトレントの時は10体だったが今は12体出せるようになっていた…。



「来い!絶対止めてやる!」



〈ゴォォーー!!!〉



 どうやらタックルカブトもやる気みたいだ。あの回転でこっち見えているのか疑問だが今までも散々狙いをつけてたからな…今回も迷わずおれに向かってきた。



『ブォォォー』



 まず、物理結界にタックルカブトが突っ込む。



『ブォン…ガリガリガリ』



 物理結界が消え次にバリアーに到着する。



『パリン…ガガガガガ』



 バリアーも破壊され、おれの持つビッグシールドにタックルカブトの攻撃が襲いかかる。



「ふん゛んんん!!」


 ビッグシールドを使っているので視界は0だ。でも横に火花が散っているのが見える。

 この盾が破られてしまうとおれは多分串刺しになってしまうだろう。



「ウッドゴーレム!絡みつけ!2体はおれを支えるんだ!」


 おれの命令通りに10体はタックルカブトの方へ行き、2体はその場で木になりビッグシールドの端四点を支える。



『バキバキ…バキバキ……』


 ウッドゴーレム達がタックルカブトに絡みつきに行っては弾かれている。だけど絶対無駄じゃないはずだ…頑張ってくれ!



『ガガ…ガガガ…』



 ウッドゴーレムも全てやられた。残りはおれだけだ。

 これまでの防御技は全て破られたがタックルカブトの回転の勢いが落ちているのが盾越しにもわかる。



「うおぉぉぉぉ!」


「ユウキ頑張れー!!」


「シールドバッシュ!!!」


 シールドバッシュは重戦士に転職した時に覚えた初期スキルだ。

 前におれがギルドの決闘でモブなんとかにやった盾で攻撃するやつのスキル版だ。

 攻撃上昇を使っていたのもこのスキルの為。これでなんとかできないとおれたちにはタックルカブトを止める事はできない…。



「止まれーーーー!!!!」



〈ゴォォォーー〉



『ガガガガガガガガガガ………』



 盾とツノの力と力のぶつかり合いで凄い音が響き渡る。



「どるあぁぁぁ!!!」



『バゴーーーッ』



 全身の力を全て盾に預けなんとかタックルカブトを弾き返した。

 タックルカブトは大きく後ろに吹き飛ばされ倒れている木を吹っ飛ばしてやっと止まった。



「はぁはぁ…ホーク!頼む!!!」


「任せて!ヴィブラブレード」


 ホークの新スキルのヴィブラブレード。一見何も起こっていないがあれで一体どうするんだ?



「ユウキは魔法の準備しといてね!」


 そう言い残しホークがタックルカブトに向かって行く。


 タックルカブトをよく見るとさっきの攻防でどうやらツノが削れているようだ。長かったツノが半分程の長さまで短くなっている。


 だけどまだ戦意は折れていないようでまた飛び出そうと羽を広げた。


 そこにホークが到着しタックルカブトの頭を踏み台にして羽に斬りかかった。



「ダブルスラッシュ!」


「えっ!?あの硬そうな甲羅ごと?…」


 てっきり中の薄羽だけ切り落として飛べなくすると思ってたけどホークは背中の甲羅ごと羽を切り落とした。


 でもあの甲羅って剣で斬れるのか?ここで使ったヴィブラブレードに何か秘密があるんだろうな…。



〈ゴォォ…〉



「ユウキ!今だよ!」


「えっ、あぁ、ライトニングボルト!」


 驚いてなりきりチェンジをする前にライトニングボルトを使ってしまった。



「ヴィブラブレード!」


 ホークがタックルカブトのツノを根本から切り落とす。なんだあのスキル…?

 鉄程硬度は無いにしても甲羅は剣と相性が良くないはずなんだけど…普通に切り落としてるぞ…


 一度止まってしまったタックルカブトは攻撃から一転今度は防御も取れずにおれたちに一方的にやられている

 この機を逃すわけにはいかない!のまま決着をつける。



「なりきりチェンジ 鑑定士」


 なりきりチェンジでまた鑑定士に転職しトドメを刺す準備に入る。



「ホーク!離れろ!メガフレイム!」


「いっけぇーー!!!」



〈ゴォォーー…〉



 炎に焼かれながらも地面を逃げ回るタックルカブトをおれは逃さない。

 メガフレイムは継続的に炎を出せる魔法だ。周りの木はタックルカブト自身が倒しおれのシールドバッシュで吹っ飛ばしていたので周りに木はない。

 隠れる事ができないタックルカブトだがこれは奴自身が引き起こした事だ。



〈ゴ…ゴ〉



 炎に焼かれ続けようやくタックルカブトは消えていった。



【鑑定士の熟練度が2に上がりました】

【スキル 遠距離鑑定を覚えました】


【鑑定士の熟練度が3に上がりました】

【鑑定能力がアップしました】


【鑑定士の熟練度が4に上がりました】

【スキル 弱点鑑定を覚えました】



「はぁ終わったぁ…ザコ敵なのに熟練度3も上がったぞ…全然ザコ敵じゃねぇじゃん!」


「ユウキ〜!お疲れ〜!」


「どぅはッ!」


「凄かったね!タックルカブトとぶつかり合ってる時めちゃくちゃハラハラしたよ!」


「ホークこそ凄かったじゃないか!よくあんな硬そうな甲羅斬れたな!」


「ふふん!新スキルのヴィブラブレードのおかげだよ!」


「やっぱりそうなんだ?どんな効果なんだ?」


「スキルを使った後の最初の一撃の切れ味が凄くなるんだよ!」


「最初の一撃が?」


「そう。スキル一回につき二本共に効果があってスパスパッって斬れるようになるんだ!これならアイアンスコーピオンとでも戦えるよ!」


「へぇ、凄いスキルだな!」


「ユウキ、ホーク!いつまで座ってるつもりだ?終わったなら先を急ぐぞ!」


「少し位休ませて下さいよ。」


「バカ言ってんじゃねぇ!あれだけ派手にやっといてここに留まるつもりか?

おれたちが他のタックルカブトを相手にしてなかったらお前ら死んでたぞ!」


「「えっ?」」


 あっ、本当だ。モンスターマップにあった赤い点が減ってる…。ギルマス達が近寄らせないようにしてくれてたんだ。



「ん?あ゛っ!ヤバイ!」


「どうした?」


「ボスがこっちに向かってきてます!」


 遠くにいて今回合うことは無いと思っていたがマーキングしてたボスがおれたちの方へ近付いている…。


 やっと戦闘が終わったばかりなのに…ボス戦をやる体力なんて残ってないよ……

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