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BOXMAN  作者: Rman
第一章〜乱闘星brawl stars〜
1/1

第一話「箱の男」

21世紀の始まりに【そいつ】は現れた。そいつはどこから来たのか?何者なのか?それを知るものはいない。しかし、ダンボールの中からこちらを睨む眼光を想像すると鳥肌が立つ。その凶悪な思考の先に待ち受けている「答え」とは、一体… 


第一話「箱の男」


 ある豪雨の日、日本のとある孤児院にカゴに入れられた赤ん坊が置かれていた、カゴの中にはボロボロの紙が入っていた。紙には汚い文字が書いていた、あまりにも文字がグニャグニャ過ぎてとても読めたものじゃない。しかし、1つだけ微かに(かすかに)読み取れるものがあった。


   りゅうく……わかるのはそれだけだった


この話はそんな孤独な彼がある男と出会い様々困難に立ち向かう壮絶なる人生劇である……


 


 ある日の夕暮れ、少年は銀行に行った。少年は安物のパーカーを着こなし左目は白髪で隠れ身長は約180cmくらいの大人しそうな少年だ。少年の名前は「()()()()」と言う。


リュウク「さて、今夜もコンビニの弁当で済ますか」

 

 そうつぶやきながら、おろした金を財布に入れた。それを見ていた2人のチンピラが銀行を後にしたリュウクの方向かって来た。


チンピラA「おいお前、ちょっとこっちに来いよ」

 

 チンピラを無視しようとしたリュウクだったが強引に腕を掴まれ無理やり路地裏に連れて来られた。


リュウク「痛いなぁ、何すんだよ」


チンピラA「なぁお前、銀行に行ったろ。銀行に行ったら何をするんだ?」


リュウク「さぁ?何も」


チンピラA「とぼけんなオラァ、金をおろしたんだろ。こちとらバッチシ見てんだわ(怒)」


チンピラB「あんま俺らのこと舐めてると殺すぞ」


チンピラA「オラさっさと財布出せや」


リュウク「嫌だね、これは俺の食費だ」

 

 チンピラBはポケットからメリケンサックを取り出し右手につけた。


チンピラB「てめぇのめんたまがしっかり見えているんなら、これ

をどうするかわかるだろぅ」

 

 メリケンのつけた右手でリュウクを殴ろうとしたその時、奥から()()()()()()()をかぶった男が重苦しい足音をたてながらこちらに近づいてきた。


チンピラB「おいおっさん今取り込み中だ、さっさと消えな」


箱の男「…」


チンピラB「さっさと失せろって言ってんだろぉ」


 殴りかかって来たチンピラの拳を掴んで【箱の男】はこう言った。


箱の男「そのバッチリと開いたお目々が、これからお前が後悔する光景を脳みそに焼き付けるだろぅ」

 

 そう言うと箱の男はチンピラBの右手を人の力とは思えない力で握りしめた。

 

 ギシギシグジュジャアッ!!!


チンピラB「ぐぎゃあああぁあぁぁあっあっぁああぁぁ」

 

 チンピラBの右手の指はそれぞれの方角に曲がりメリケンサックも原型を無くしチンピラBの右手にめり込みチンピラBは気絶した。


チンピラA「テッテメェ、なぁっ何しやがる‼」

 

 チンピラAがナイフを取り出し箱の男に向けた。それを見ていたリュウクがチンピラAのナイフを叩き落とした。そしてすかさずリュウクはチンピラの顔面に思いっきし蹴りを入れた。


リュウク「おらぁ」

 

 ガッグチャアァァ!!!


チンピラA「うごぐぎゃあぁ‼」

 

 チンピラの顔面は何本か歯は抜け鼻から大量の血が吹き出し、その場にうずくまった。

 2人のチンピラの戦意は完全に喪失した。するとリュウク箱の男に喋りかけた。


リュウク「えっとーあっありがとうございます」


箱の男「…」


リュウク「えぇえっと…


 リュウクが答えるすきもなく箱の男は喋りだした。


箱の男「だいたい歳は、そうだなー…17って所か」


リュウク「あぁはい、そんくらいです」


箱の男「逃げないのか?普通こんな事が目の前で起こったら叫んで逃げるもんじゃねえか」


リュウク「あなたこそなんでこんな俺を助けたんですか?」

  

 リュウクがそう言うと…箱の男はこう答えた。


箱の男「何かお困りのように見えてな」


リュウク「……」


箱の男「約2ヶ月前、ある孤児院が火事で全焼。真夜中だったからな、職員も子供も全員焼け死んだ……ただ1人お前を除いてな」


リュウク「あんた…もしかして俺が犯人だとでも」


箱の男「いやいや、全くそんなこと考えていない。ただその孤児院の焼け後にお前の死体だけがどうしても見つかんなかったそうだ。つまり俺が聞きたいのは…


リュウク「あの夜、何があったか…だろ」


 リュウクは箱の男の話をさえぎり、更にその話をした。


リュウク「あの夜、ひとりフードかぶった奴が俺の部屋に入って来たんだ。そいつ横にいた友達をナイフで刺した。そして次は俺かと思った。だけどそいつは俺の事を無視して部屋から出て行った。すぐさま俺も窓から外に出たんだ。だけど、見られてしまったんだ、奴らに顔を…」

 

 話をしていると箱の男がリュウクの話に疑問を感じた。


箱の男「ふーん、…警察には行かないのか?」


リュウク「毎回どこからか視線を感じるんだ、誰か分からないけれど」


箱の男「お前はこれからどうする?」


リュウク「……わからない自分がこれからどうなるのか」


箱の男「お前はどうしたい?」

 

リュウク「……」


箱の男「帰る場所がないなら俺のとこに来い、飯くらいは食わせてやるよ」


リュウク「!!?」


箱の男「そうすれば、たとえそのフードかぶったクソ野郎がお前を殺しに来たとしても、指全部へし折って一生ぐにゃぐにゃな足で歩かせてやることぐらいはできるだろう」


リュウク「意味がわからない?どうしてそこまで」


箱の男「さぁな?それに関しては特に意味はない、ただお前が少し寂しそうだったんでな」


リュウク「………考える時間をくれないか?」


箱の男「構わんよ、ただこの後【仕事】があるんでな」


リュウク「…そう言えば、あんたの名前を聞いてなかった‼」


箱の男「んーそうだな俺の名前か?俺の名前はな………


箱の男(BOXMAN)「【BOXMAN】だな」



第一話 END




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