都市伝説の夜
天空人が眠っていたとされる墓地に向かったエルピオン達だが、墓地には幽霊が大量にいる。それが見えるのはシュンサクとウルベルトのみ。
ウルベルトは大のお化け嫌い。シュンサクと共に先に戻ったがこれは全て天空人の仕業なのだろうか?
神父が通してくれた部屋に案内されたエルピオンたちはその部屋でゆっくりする。
「ねぇみんな…少しいい?」
「どうしたんだエル、突然改まったような態度をとって…」
「どうしたんですか?」
「なんだか…シスターの彼女…なんか隠してない?」
「アーテレさんのことか?」
湯船に漬かりに行っていたアーテルスは戻ってくる。しかしその姿にハルルカ顔を赤くする。
「前隠してください!!」
「あっ、やべぇ」
突然の男のシンボルを目の前に出されているのだから、ハルルカのその反応は間違いでは無い。
「ルピはなんとも思わないんだね」
「慣れたからね。ネーニャはどうして?」
「お兄ちゃんのをいつも見てるから!!」
「///////ッ!」
顔を赤くするウルファスに全員のジト目が飛ぶ。
「あんた…妹に見せびらかしてるの?」
「断じて違う。風呂に入る時がいつも一緒だからだ」
「一緒なんだ…」
「お風呂…一緒に入っているんですか?!」
「うん!え?一緒に入ったことないの?」
ネールはつぶらな瞳で全員を見る。その反応に誰も何も言えなくなる。純粋すぎるネールのその反応に言葉を失ったのだ。
「そろそろ深夜だな…黒いウェディングドレスの女性が現れる時間はいつも決まっているんだよな?」
「えぇ、いつも深夜の二時からだそうです。本当に幽霊が出てくる時間帯です」
「そんな時間まで…起きてないとダメなの〜?!」
ウルベルトはオロオロと全員の顔を見る。その反応にエルピオンたちは反応が薄い。
「そうだな…全員に言っていなかったが、こいつは幽霊やお化けが大の苦手なんだ…わかってくれ」
「あ、そうなんだ…」
「そいつは…大変だな…」
「だから嫌なんだよ〜!お化け退治ー!」
「てことは…昼間顔色が悪くなったのは…」
「お化けが居たためだよ」
「うぇぇぇん!」
泣き出してしまいそうな声を出すウルベルトにエルピオンたちは宥める。何気ない会話をするエルピオン達だが、刻々と時刻が過ぎていき、もう時期都市伝説となっている黒いウェディングドレスを着た女性が現れる時間がやって来る。
「そろそろ時間だな…」
「うん!決戦の時だ!」
「決戦ではないと思うが…まぁいいか」
「早く倒して…次の街へ行きましょう!」
「早く別の国に行きたいよ〜!!」
「あんたは泣きわめくなよ…」
「喚くよー!早くここから去りたいもん!」
泣き言を言うウルベルトにアーテルスは苦笑いになる。
「そんな話をしている場合じゃない。早く行かないと…時間になる」
「レッツゴーです!」
「ルカちゃん…元気だね…」
全員は都市伝説の女を見つけるために墓地に向かうが、辺りは暗くなっている。誰も寄り付かないような暗さ。しかし、エルピオンたちがいくら待っても彼女は姿を表さない。エルピオンたちが来ていることに感づき、姿を晦ましたのだろうか?詳細は分からない。
そしてそのままエルピオンたちは夜を明かす。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
教会で一夜を過ごすエルピオンたち。エルピオンはシスターである彼女が怪しいそうです。みなさんは誰が怪しいと思いますか?
次回、この都市伝説の原因が明かされます!お楽しみに




