聞き込み
ハルルカが聞き込みをしている間、エルピオンたちは暇なので先に行って教会を探すために先に進む。
アーテルスはハルルカを連れて行くために一人残った。
「どこにあるんだろうね?天空人を神として崇める宗教団体」
「そうだな。彼らに聞きたいことがあるだけなのに…周りからは白い目で見られる」
「それだけ、この国の住民はその宗教団体を嫌ってるんだよ。よく分からない意味深な彼らを」
「そういう事ね〜」
「陛下…大丈夫かな?」
「ルカちゃんもいるから大丈夫だよ!」
「それと、俺の事陛下って呼ぶの止めてくれないか?」
「うわっ!!びっくりした!」
「いつの間に追いついた?」
「二人で話をしながら歩いていたらすぐに追いつきました」
「そうなんだ」
「じゃあなんて呼べばいいんですか?陛下」
「……。テルでいいぞ」
「テル…様」
「テル!」
「テルさん!」
「…まあいいか。これからはそう呼べよ?」
「努力します」
「お前は俺に忠実すぎるよ」
「近くに礼拝堂があるからその辺で聞き込みしてみるぞ」
「了解です」
シュンサクはそそくさと早歩きで礼拝堂に向かう。礼拝堂はこの辺付近に数多く存在する。それはいくつもの信者が存在するため。己を守る神は誰にするかを決めることが出来る権利がある。それはその人の自由。しかしそれをよく思わない人々もチラホラと存在する。相手には関係の無いことなのに、気にしてしまう。
シュンサクはとある礼拝堂に足を踏み込む。しかし彼らにそのことを聞くとシュンサクは追い出されてしまう。
「教えてくれたっていいじゃないか…」
「…。ここの人達は相当あの宗教団体を嫌っているんだね」
「これでよくわかるな」
「………。ちょっとそこにいる果物屋で聞いてくるよ」
アーテルスは果物屋のおじさんの前に行く。
「いらっしゃい!いい果物売ってるよ!」
「いい果物ね〜」
アーテルスは果物を見る。果物は色合いが良く、新鮮だと感じられる。しかし数多くの果物を見てきたアーテルスの目は誤魔化せない。果物が傷んでいるものや虫が食ったのでは無いのかと思うほどの傷んでいる果物がある。しかも値段が高い。
「おじさん…ここにある果物、上に置かれている果物は綺麗なのに、下にある果物はいたんでいるようだよ」
「傷んでるって…ここにある果物は少し傷がある方が美味いんだよ」
焦りながら答える店主にアーテルスは追い打ちをかける。
「そんなわけないだろ?下手な果物を売りやがって…ここにいる人たちに伝えてもいいんだぞ?『ここの果物屋は不良品を売っている』って」
脅すように言うアーテルスに店主は止める。
「止めてくれ!そんなことしたら売れなくなる!」
小声で言ってくる店主。アーテルスはここで本題に入る。
「なら天空人を神として崇める宗教団体はどこに居る?!教えろ」
店主は言葉をつまらせながら答える。
「あいつらなら…一定時刻だけここを通るよ。それについて行きな。もう時期来るからよ」
店主がそう言うと、美しい鈴の音が広場に響き渡る。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
突然聞こえてきた鈴の音。その鈴の音の招待は一体なんでしょうか?
次回もお楽しみに




