宗教団体
エルピオンたちは出入口である橋まで歩く。橋の前には警備をしている兵士の姿がある。しかしエルピオンたちのことを注意などせずにただ立っているだけ。
「あの人たち…いる意味あるのかな?」
「ああやって危険物を持っていないかどうかを確認してるんだよ。お前はどう見たって旅人だろ?」
「それもそうだね」
エルピオンたちは国の中に入ると車輪をつけた勝手に動く機械がエルピオンたちの前を通過して行く。初めて見る物でエルピオンは興奮する。
「あれなに?!」
「たしかあれは自動車というやつだよ。この国は周りの国とはかなり発展しているからね。周りからカラクリの国と呼ばれているよ」
「カラクリの国!」
ウルベルトが言う言葉にエルピオンは目を輝かせる。
「と言っても、まずは情報収集だ。その宗教団体はどこで活動しているのか調べるぞ」
「そうですね!お店の人たちにも聞いてみましょう」
ハルルカは早速野菜を売っている婦人に話を聞く。
「すみません…少しいいですか?」
「あら!いらっしゃい、旅人さん?こんな国にようこそ。私に何か用かしら?」
「私たち、とある宗教団体を探してまして…」
「……。それって…天空人を神として崇める宗教のこと?」
婦人はハルルカを睨みつけるかのように見つめる。
「そうです…」
ハルルカはその豹変ぶりに引き気味に答える。
「あまり大きな声で言えないけど…あの宗教団体に行かない方がいいよ」
「なぜです?」
「あの宗教団体…最近なんだか様子が変なのよ。前にも私のところに『宗教団体に入らないか』って聞かれたのよ。もちろんお断りしたけど…なんだか彼ら…『神に逆らう者たちは…地獄に落ちるだろう』って言ってくるのよ」
「そうなんですか…場所とか分かりますか?」
「さあね…あの人たち、どこでやってるのか分からないからさ」
「そうですか…情報ありがとうございます!」
ハルルカは頭を下げてエルピオンたちの元に戻ろうとするが、そこにはエルピオンたちの姿が無い。
「あれ?みんなどこに…」
「あ、ルカ、こっち…」
アーテルスはハルルカを誘導する。ハルルカは走って追いかける。彼と一緒に歩くのは…なんだか落ち着かない。
「あいつら、さっさとどっか行っちまってさ。お前が来るのを待ってたんだ」
「そうだったんだ。ありがとう、待っててくれて」
「まあ、お前とも少し話がしたかったからな」
「私とですか?」
アーテルスは何気ない話をハルルカとしていく。魔導師仲間や家族の話。国を離れて旅立ったこと。もしかしたらアーテルスは国を離れたことを今でも後悔しているのかもしれない。しかし、彼には帰りを待つ仲間が居る。ハルルカは家族のことを考える。家族は…自分の帰りを待っているのだろうか。
ここまで読んで下さりありがとうございます!
センテイル国では車が発展した時代をイメージして制作しました。
次回もお楽しみに




