魔女の裁き
とある裕福な屋敷に、男女が暮らしている。しかしその表情はなにかに脅えている。
「なあヘレン、今まで何事も無かったけど、今回ばかりは恐ろしく思うな」
「ええ、メルグルさん。あの子はそろそろ彼女が死んだのは私たちのせいだと勘づく頃ね。最近、嫌な事ばかり。お気に入りのカップは割る上に水道管が破裂して水が出ない時が多くあったわ…もしかしたらこれは…」
「やめろ!そんなこと言うのを」
「だって!そうとしか考えられないじゃない!!こんなに不幸が一気にやって来たのよ?!」
二人がそのような話をしていると突然、玄関のノック音がする。二人はその音で身構える。
扉をゆっくり開けると、魔女である烙印が押されたローブを羽織った者が玄関で立っているのだ。
「あなたたちは?!」
「蛇たちの眠り」
杖を構えた魔女が催眠魔法を発動する。
「やっぱりルカを連れてきてよかった」
「エル、あなたはただ単に攻撃をするのが嫌なだけじゃないの?」
「それもあるけどね…まあ、とりあいず彼らを連れて魔女様の元に連れていこうか?」
「そうね、魔女様が言った通りにやるわよ」
二人は腰にぶら下げたランタンを持ち、彼らを誘導する。周りからの視線が体にチクチク刺さるがなにかの行進なのだろうと相手にされない。
◆❖◇◇❖◆
魔女のいる場所まで来てハルルカは呪文を解く。彼らは洗脳が解けて辺りを見回す。来たことの場所に困惑するが目の前に魔女の姿を視線に入れると彼らは腰を抜かす。
「お前、なんでここに?!」
「まさか?!さっきの人達は…?!」
「私の部下よ。よくも妹を殺してくれたね…許さない。お前たちは地獄に行ってもらうわ…ケルベ!」
魔女の後ろからケルベが姿を見せヨダレで汚れた牙を見せ、彼らに噛み付く。彼らを飲み込み、ゲップをする。
「エル、ルカ…協力してくれてありがとう。本当に助かった」
「君は満足したの?」
「う〜んどちらかと言うとまだ満足してない。私とケルベはこのまま別の場所に移動しようと思うの。もうここには用はないから」
「そう。またどこかで会えたらいいね」
「きっと会えます。あっそうだ、貴女たちに必要かどうかわかりませんが、この鏡あげます」
魔女は部屋から鏡の破片を渡してくる。エルピオンはこの鏡の破片が見覚えがあり首を傾げる。
「これは?」
「私でもよく分からないんです。ですがこれ、昔の本で読んだことがあるのですが、天空人の人が地上界に行き来するための鏡に似ているのですよ」
エルピオンはその言葉にハッとする。現代に帰るために偽マヌスと闘った時、天空人のことを話したため、その鏡を貰っていくことにする。
「このローブ…返すよ」
「はい、ありがとうございます。ではまたどこかで」
「うん」
エルピオンたちは城に戻り、翌朝魔女の家に向かうと彼女はおらず、もう去った後だった。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
エルピオンは謎の鏡の破片を貰ったが一体どこから来たのでしょうかね?
次回もお楽しみに




