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アグリート国を目指す

 彼らから話を聞くと、アグリート国の王女が不治の病に侵されたらしい。そのタイミングでやってきた、まじない師が『魔女の魔法に侵されている。恨みを持っている』と言い放ち、国中で若い女を捕まえて檻に入れて尋問、拷問を繰り返している。今でもその正体はわかっていない…

 とあることを聞いたエルピオン達は早速アグリート国を目指す。


「本当に行くつもりか?」


「もちろんだよ。あの国にはお世話になった人達が沢山いるんだよ」


「そうです!子兎亭の人たちも心配です!あそこに居るのはみんな魔道士や魔法使いの子達ばかりなんですから」


 エルピオンとハルルカは早足で歩いて行く。日が暮れると休み、また歩き出し。エルピオンたちはそれを繰り返していく。一週間後、エルピオン達はネールとウルファスと出会った分岐点に到着する。


「久しぶりの場所だな」


「ここで私たちは出会ったんだ…」


「てかここまで長かったんだね」


「確かに言えるな」


 エルピオン達はまた歩き出す。


 ◆❖◇◇❖◆


 またまた一週間後についにエルピオン達はアグリート国に到着する。


「やっと着いた〜ここってこんなに遠かったっけ?」


「あの時は飛行魔法で飛びましたからね。遠くて違和感はありません」


「そうなんだ」


 門前には警備をする兵士が立っている。


「兵士がたっていますね、どうやって入りましょう?」


「普通に入ればいいだろ?」


 するとエルピオンたちの後ろから馬車がやって来る。エルピオンはそれを見て何かを思いつく。


「ねえ、あの馬車の後ろから歩いていけばいいじゃない?あれなら出る人が脇に逸れるし人混みに紛れて入れるよ」


「確かにそれもそうですね」


「バレたらどうするんだ?」


「走ればいい!」


 エルピオンは笑顔で言う。他に作戦は出てこないのでそれで行くことにする。


 ◆❖◇◇❖◆


 エルピオン達は馬車の後ろにピッタリつけて歩く。エルピオンの思った通りに通行人は周りに掃けて人混みに紛れることに成功する。


「こんなんで簡単に入らせるなんて、ここの警備は大丈夫なのかよ」


「いいんじゃないの?そこまで警戒しなくていいもん」


 心配するシュンサクを無視するようにネールは言う。


「だといいのだけどな」


「邪魔だ!どけどけ!」


 後ろから猛スピードで馬車を走らせる人がやって来る。エルピオン達は慌てて脇に逸れるの馬車の檻の中にたくさんの女性が拘束されているのが見える。全員が諦めた目をしている。


「待ってくれー!嫁を返してくれ!彼女は魔女じゃ無い!」


 後ろから男性が追いかけているがエルピオンたちの前で派手に転ぶ。沢山転んだのだろう。身体中には転んだ時にできる傷が出来ている。


「あんた、大丈夫か?!」


「うぅぅ…」


 悔しそうに泣きじゃくる男性。よくわからなかったが一人の女性の人が鉄格子を掴んでいたのが一瞬見えた。きっと彼女が彼の嫁なのだろう。一体何を考えているのか分からないが、緊急事態だということはわかる。

ここまで読んでくださりありがとうございます!

次回もお楽しみに。

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