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火山龍

良かったら読んでください。

 二人は子兎亭に入ると、扉に付いたベルが鳴り響く。奥から「はいはーい」と言いながら受付に現れる。


「いらっしゃい。あら!ルカちゃんじゃないの?!」


「マスターさん、ただいま。今日泊まりたいんだけど、いい

でしょうか?」


「一応泊まれるけど、二人一部屋でも構わないのならね」


 マスターは難しそうに答える。


「なんで?今いっぱいなの?」


「そう、明日国王様がパレードをするでしょ?そのせいでか

一目見ようと各地から魔道士が集まってるの」


 ハルルカは少し考える。


「ルカ、私は一緒でもいいけど。嫌だったら別の宿屋に泊ま

るよ?」


「嫌じゃないよ。ただプライベート的な要件で…」


 ハルルカはモジモジする。そういう所は可愛いのにな。

とエルピオンは思う。


「なら仕切りでも作ろうか?」


「いや!そこまでしなくてもいいです!一緒でお願いします」


 ハルルカは慌てるようにマスターに伝える。


「そうかい?なら、これが部屋の鍵ね。無くしたら言って頂

戴ね」


 マスターは受付机に鍵を置く。それをハルルカは受け取り、キーホルダーのところに番号が降ってある。「105」と。

 二人はその部屋まで行く。部屋の中でゲラゲラ笑う人の声が聞こえる。少しうるさいような気がする。


「ここが私たちの部屋のようね」


 ハルルカは鍵を開け、中に入る。エルピオンはそれに続く。


「へぇ〜。案外広いじゃん」


 エルピオンは中を見渡す。ハルルカは帽子掛けに帽子を掛

け、上着をクローゼットにしまう。


「あとこれからどうするの?ハルルカはどこか行くところあ

るの?」


「私はないよ。夕食までゆっくりしているよ」


「そういえば、この町にも組織ってあるのかな?」


「あるんじゃない?って行ってくるんじゃないよね?」


「もちろん行くよ。稼がないと」


 エルピオンは麻袋でできた小さな財布を取り出す。


「待って!危ないよ!」


 ハルルカは慌てるようにエルピオンに止めようとする。


「大丈夫だよ。私、強いから」


 エルピオン部屋を出て行く。中に残ったハルルカは、今にも泣きそうな顔をしている。


 ◆❖◇◇❖◆


 下に降りると、マスターが黒猫と遊んでいた。そこで、組織がどこにあるのかを聞いた。マスターは人通りの多いところに出ればすぐに分かると言われ、エルピオンは人通りが多い場所に出た。すると、本当に組織があるのがわかった。


 エルピオンはすぐさま組織に入る。


「こんなの無理だ!別のをやらせてもらう!」


あるパーティーが受付の女性に訴えていた。そのパーティーは五人で、ボロボロの状態でいる。一人は青ざめている者もいる。

 そのパーティーはスタスタと組織を出る。エルピオンはすれ違いざまに、ある匂いを嗅ぐ。


「ーこの匂い…。ドラゴンか?ー」


 エルピオンは去って行くパーティーを後ろ目で見て行く。

 受付の女性は窶れたかのようにため息を着く。


 エルピオンは彼女に近寄る。


「疲れているところすまない」


「ひっ!な、なんでしょうか…」


 彼女は気の弱そうな素振りを見せる。


「さっきのパーティーのことだけど、依頼を断ったみたいだ

ね。なんの依頼なの?」


「えっとですね…この近くの森林の中にドラゴンが住み着い

てしまい、山師の人々が困っているそうなのですが…。強す

ぎるということでことごとく、依頼を断られてしまって…」


 彼女は落ち込みながら話す。


()()()()…ね」


 その言葉にエルピオンの心に火をつける。


「ならその依頼、私が受けようか?」


「えっ!そんな無理ですよ!十人係でやっても倒せなかった

ドラゴンですよ!」


「大丈夫よ、私は強いから」


 自信満々にエルピオンは言う。


「し、死なない程度で、お願いします」


 彼女は依頼書をエルピオンに見せる。それを見て、エルピオンは驚く。


「あの、このドラゴンって…」


 エルピオンは震える声で彼女に訊く。


「えっ?確か、火山龍(ヘルメルドラゴン)ですよ」


火山龍(ヘルメルドラゴン)…」


 エルピオンは自分を剣士に育ててくれた師匠といた場所の事を思い出す。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

次回もまた読んでください。

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