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砂漠の処刑場

 ライガルとの戦いを終えたエルピオン達は大空の中に居た。


「凄い!!早すぎるー!」


 嬉しそうにはしゃぐエルピオンと裏腹にハルルカは青ざめる。


「エル!座って!落ちちゃうよ!」


「ルピは元気だね!ネーも立っちゃおうかな?」


「ネーニャちゃんは立っちゃダメ!落ちます!」


「え〜?」


 残念がるネールと裏腹に、エルピオンは風を感じる。空をいつも飛んでいる鳥はいつもこのような風を感じているのだろうかと考える。双龍は重なるように空を泳ぐ。


「エル!ソロソロダゾ!」


「うん!ライガル、運んでくれてありがとう!」


「本来なら自分の足で行くところをよ。俺たちが連れて行ってやっているんだ!俺にも感謝しろ!」


「もちろんだよ、人間のライガル」


 エルピオンは精一杯の笑顔で笑いかける。


「それより、砂漠の処刑場って今も使われてるの?」


「今は使われてないな。だが噂によると大昔の人たちの墓地だったと聞いているな」


「ぼ、墓地ですか…?」


 ハルルカは青ざめた表情をする。


「今でも中に入っているんじゃないかな?という話さ。嘘か本当か中に入ったものしか分からない」


「なんだか不気味だな」


「降下スルゾ?」


「えっ?」


 慌てるエルピオンを差し置いてライガルは効果を始める。雲を抜けるとコロシアムのような建物が見えてくる。


「もしかしてあれが?」


「ソウ、アレガ砂漠の処刑場サ」


 ライガル達が地面に降りるとエルピオン達は背中から下りる。


「ここまで送ってくれてありがとう!またね」


 ライガルたちと別れを告げ、エルピオン達は中に入る。


 ◆❖◇◇❖◆


 中に入るとジメジメとした空気が漂ってくる。


「なんだか不気味ですね…お化けが出てきそうです」


「そりゃあ出るんじゃないか?墓地なんだし」


「それを言わないでもらいたいです。意識したくないので」


「ゾンビみたいな奴らは大丈夫なのに、お化けはダメなの?」


「それは化け物なので違う分類です!」


「同じようなものじゃないか?」


 全員で話をしながら歩いていると棺が沢山並んでいる場所に出る。


「ひ、棺ですー!」


 恐怖でハルルカは後ろに倒れる。それと同時にエルスにぶつかる。


「大丈夫かよ?」


「リ、リーダー!助けてください!」


「お前はいつまでたっても子供みたいだな」


 エルスは可笑しそうに笑う。


「笑っていないでください!」


 ギャーギャー言うハルルカを見て微笑んでいるエルピオン。


「エル、来てみろ!」


 アーテルスがエルピオンを呼ぶ。彼女は駆け足でアーテルスの元へ向かう。彼が指差すのは棺に書いてある文字。


 ーセルフェル・カネットー 45歳


 死因 病死 原因不明


「この人って?」


「二代目リオン国国王だ。原因不明の病に襲われて異国の国に永眠したと聞いていたが…」


「そうなると…?」


「だから!もしかしたら俺たちがいる世界とこの世界は繋がっていたって意味になるんだよ!」


「繋がっていた?!」


「気づけよ…」


 ため息をつくアーテルス。

ここまで読んで下さりありがとうございます。

次回もお楽しみに

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