海人たちの悲劇
話多めです
王子から何があったのかを聞くエルピオン達。
「確かその時、僕たち一族はケルピー様へお祝いをしていた時でした。突然一族でも、人間でもない者たちがやって来たんです。ケルピー様の力を奪う為に。一度ヤツらの力を阻んだケルピー様でもあのマヌスには勝てませんでした」
「マヌスが?!」
「はい、ご存知でしたか?!」
「もちろんだよ。私たち、あいつのせいでこの世界に迷い込んじゃった者だからさ」
「そうでありましたか。それは大変ですね」
「それで君たちはどうなったんだ?」
一丁前に椅子に座ってるシュンサクにエルピオンは顔をしかめる。
「エル、なんだその顔は?」
「別に…」
「その後はどうなったんのか話してくれるか?」
「はい…僕は母…女王陛下の意思で逃げるように言われたのです。そして僕は一心不乱に逃げました。女王陛下を守るために闘おうとする戦士たちを置いて。しかし突然寒気がして振り返ると、仲間たちが次々に氷漬けにされていきました。恐怖が走った一族は水中に逃げましたが水中も氷漬けにされて…僕は外に出ると助ける求める声で水路を見ると、仲間が全員氷漬けにされたのです。そのせいで湖に流れる川の水も少量になってしまい、僕は少なくなった川の水を辿りここまで来たのですが長時間水中に居なかったので力尽きてしまいました」
「それで今ここに…」
全員は静まり返る。話を聞く限り、女王様も。もう死んでいるのかもしれない。仲間も全員。
「運が良ければ仲間も生きてるかもしれないな。水中に逃げたんだろ?もしかしたら酸素があって生きている可能性はある」
「本当ですか?!」
「運が良ければの話だ。そういえば自己紹介がまだだったな。私はシュンサクだ。元々魔族の仲間だったが脱退して今ここにいる」
「私はエルピオン。エルって呼んで」
「私はハルルカと申します。魔道士をしています」
「ネーはネール!ネーニャって呼んで」
「アーテルスだ。テルでいい」
「エルスだ」
「皆さん!よろしくお願いします」
「あんたら、悪い奴らじゃないんだな。手荒な真似をしちゃってごめんね」
「大丈夫ですよ。オーナーさんはこの子を守ろうとしただけですもの」
「それとあたしはモーデル。ここのマスターよ」
「よろしくお願いします。モーデルさん」
エルピオンはモーデルと握手をする。
「ママ、誰か居るの?」
奥から美しい美女が現れる。美しい銀髪でおっとりしている。
「紹介するわ。ここで働いてくれてるサツキよ」
モーデルはエルピオンたちのことをサツキに紹介してくださる。
「よろしく皆さん」
「そういえば、僕皆さんに名前を聞いときながら自分の名前言っていませんでしたね。僕はカシューと言います。よろしくお願いします」
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次回もお楽しみに!




