表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/298

野宿

 イノシシと鹿の解体を終わらせて焚き火を使って焼いて行く。その間にハルルカは魔法のテントを張る。


「ルカちゃん、これなに?」


「魔法のテントです。中に入れば分かりますよ」


 ハルルカは自信満々に言うと、ネールは中に入る。中はテントではなく、一軒家に来たかのような開放感。


「ルカちゃん!これなに?!」


「だから言いましたでしょう?()()()()()()だって」


「なんだよ騒いで」


 アーテルスは中に入ると少し驚いていたが、ハルルカを褒め称える。


「すごいもの持ってんだな」


「私の学校で貰ったのです。もしもの為にと」


「そうなのか。いいもの持ってたんだな」


 アーテルスは嬉しそうに微笑む。


「おーい!肉焼けたよ」


 エルピオンの嬉しそうな声に全員が反応する。彼らはエルピオンの元に行き、鹿肉と猪肉を貰う。


「このイノシシの肉、臭みがほとんど無いな」


「捌き方があるんだ。エルスだって知ってるだろ?」


「もちろんだ」


 エルスはほぼ喋らず、肉を頬張る。


「俺は先にテントに入る。ルカ、風呂とかはあるのか?」


「うんあるよ。でも水が無いと湧かせないけどね」


「それなら大丈夫だ。ありがとうな」


 エルスは微笑んで先にテントに向かう。


「あいつっていつもあんな感じなのか?」


 エルピオンはハルルカに訊く。


「う〜ん、昔はあんなんじゃなかったよ。仲間思いで最後までみんなと一緒にいる人だったよ」


 いつから変わってしまったのだろうかと思うハルルカ。


 ◆❖◇◇❖◆


 シャワーを浴びるエルスは肩に強烈な痛みに苦しむ。それはあの黒い物体を消し飛ばした時、肩にかかったもの。それは生き物のように鼓動をする。


「これが、あのフェニックスを苦しめていた物かよ…意外と辛いな」


 エルスはそれと目が合う。目玉はエルスのことをじっと見つめる。


「俺の寿命を持っていってるのかよ?お前は」


 それは答えることはしないが、なぜだかエルスを嘲笑っているように見える。

 エルスは風呂場を後にして寝室を探す。ハルルカが用意してくれたのだろう、自分らの名前が書いてある部屋を探す。


「ここか、ルカありがとうな」


 そばに居るはずのない人間に礼を言い、中に入る。下でエルピオンたちの声が聞こえる。エルスは下に降りことはしないで静かにその声を聞く。

 肩に痛みはあるが、眠ることにする。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

良かったら次回も読んでください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ