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次の道

 頭が痛すぎて、エルピオン達は一日中寝込む羽目となった。次の日になると頭の痛みも無くなり、次の場所に向かうことにする。


「もう行ってしまうのですか?」


「うん、私達もここに残っていられるほど暇じゃないからね」


「すまないがここから近い守り神が住む場所がどこなのか教えて欲しいがいいか?」


「ここからなら水の守り神が近いの」


 クールン族の長はゆっくりと答える。


「水の守り神?それはどこにいるの?」


「確か海中にあると聞くが…わしも良くは知らん。歩いていればきっとどこかの村人に出会えるだろう。ガリウル、彼らを地上まで案内してやんなさい」


「了解した」


 クールン族の間から初め自分たちに攻撃しようとしてきたクールン族が出てくる。いつ付けたのかわからないが、顔に傷がある。


「でも私たち途中まで馬で来ているのでそこまでで大丈夫ですよ」


「馬ならどうせ下に降りてるだろ?というか下に居る。俺たちが地上に下ろしたから」


「そうだったのか」


 シュンサクはそういうと頭上が暗くなるのがわかる。


 上を見上げるとフェニックスが降りてくる。


「ー乙女よ、これをー」


 フェニックスは光の結晶をエルピオンに渡す。


「これは?」


「ーアリーゼから貰っているからわかるだろう。それを使えばあの時のように影の者を弱らせることが出来るはずだ。持っていきなさいー」


「ありがとう、使わせてもらうよ」


 ◆❖◇◇❖◆


 山を降りたエルピオン達は馬が居る場所まで連れて行ってもらった。


「俺が案内できるのはここまでだ。後は自分の足で迎え、いいな」


「ありがとうガリウル。またな」


「それと、フェニックス様を助けてくれてありがとうな」


 照れ隠しするようにガリウルはそっぽを向く。そしてすぐ立ち去ってしまう。


「行くぞ」


 シュンサクの言葉にエルピオンは反応して馬に跨る。


 ◆❖◇◇❖◆


 馬を走らせて日が暮れ始める頃、シュンサクは馬を止めて野宿することにする。


「この空間ってこんなに広いんだね」


「そうだな。馬にも休暇が必要だ。エル、食料調達しに行くぞ」


「わかった」


 エルピオンとシュンサクは二人で森林に入って行く。少し進み、大鹿を見つける。エルピオンはエルスから借りた弓矢を構える。大鹿がこちらを見た瞬間に矢を放ち、眉間を撃ち込む。大鹿は声を上げて倒れ込む。


「よし!」


 エルピオンは鹿を担ぎ、森林を抜ける。


「鹿取れたよ」


「エルは鹿なんだ」


 シュンサクを見るとイノシシの軍団を何頭か捌いている。


「そんなに取ったの?食べ切れるの?」


「余ったら干し肉にすればいい」


 シュンサクはそういうとイノシシを解体して行く。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

次回もお楽しみに

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