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解放する者

 突然のフェニックスの叫びにエルピオンは驚く。


「何事?!」


「かなり手こずってるようだな、エル」


 フェニックスの背中に乗ってきたエルス。


「エルス、お前どこに言ってたんだよ!」


「どこって?あんたの師匠であるシュンに言われて、地上から様子を伺ってたんだよ。そんであいつの合図が出るまで待ってただけだよ」


 面倒臭そうに話すエルスになんだか無性に腹が立つ。


「俺がこいつを弱らせる。それまで上手く乗っかってろよ?こいつを救えるのはお前しかいないんだからな」


 エルスは不敵に笑い、フェニックスから降りる。エルはフェニックスから下を覗くとエルスは風を操りフェニックスに攻撃を仕掛ける。フェニックスはそれを避けるが、羽に微かに当たる。


「ー氷の踊り子(アイス・ヘルンス)ー!」


 エルスの発動した氷魔法はフェニックスに直撃。フェニックスは大きくバランスを崩す。エルピオンは落ちないようにフェニックスにしがみつく。


「俺達もエルスに続くぞ」


 シュンサクは虚空を蹴ってフェニックスの近くによる。三人は頷いてフェニックスに向かう。


「ー氷河(アイス・レボー)Ⅱー!」


 ハルルカは氷魔法を発動。それはフェニックスの尾羽に当たる。少し弱ったフェニックスを見てエルスは最後の追い打ちにかける。


「これでラスト!」


 それと同時にフェニックスは目を見開く。そして大きく声を上げる。


「今度はなんだよ!」


 怒りを叫ぶエルスに四人は同情する。

 地上ではクールン族の長とクレアが見ている。


「おじい様、フェニックス様が!」


「あぁ、これは危ない…!!」


 フェニックスに捕まるエルピオンは体温が熱くなるのがわかる。


「熱い…一体何が…?!」


 息苦しくなるエルピオンは、腰のカバンに入れた光の結晶が光って動いているのがわかる。


「ーなぜこのタイミングで…?使えるのかな?ー」


 エルピオンは光の結晶を取り出し、フェニックスに向ける。それは強い光を放ち、黒い物体がフェニックスから離れるのが見える。


「あれは…何?」


 エルピオンはその光に目を晦まして、フェニックスから落ちる。


「エル!」


 ハルルカは最高時速を出してエルピオンの元に飛ぶ。


「私たちはあの黒いのを殺すぞ!」


 シュンサクは黒い物体を追いかける。それは身体を取りに変化させて逃げる。シュンサクは追いかけるが、追いつかない。


「なんか早くないかな?」


「俺たちの体力が少ないだけだよ」


 突然の指摘に全員は苦笑いになる。そして黒いそれは下から来る光の一本柱にそれは消滅する。


「こいつは…?」


「エルスの仕業だろう」


 シュンサクは下にいるエルスを見つめる。エルスは目を合わせず、下に降りる。

 エルピオンを追いかけるハルルカの横を暑い何かが通り過ぎる。それはエルピオンを抱えて地上に降り立つのだった。


「乙女よ。ありがとうな」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

次回もお楽しみに

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