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火の鳥フェニックス

 エルピオンはフェニックスを強く叩くが、まるで効いていない。


「効かなすぎだろ?!」


「フェニックスが攻撃を吸収した?いや、そんな訳ない。フェニックスは不死の鳥とも言われるが、それは自らの寿命が尽きた時のみ。あの様子は…まさか!」


 シュンサクは嫌な予感がしてすぐにエルピオンに呼びかける。


「エル!そこから離れろ!底が抜けるぞ!」


「どういうこ…!!」


 エルピオンが言葉を発する前に体がフェニックスの体を抜ける。咄嗟にエルピオンは炎を操る。


「師匠!これどういう事?!」


「あれは本物のフェニックスじゃない!炎で生み出されたフェニックスの偽物だ!!」


 空を悠々と飛ぶフェニックスにエルピオンは何も出来ないことに腹が立つ。


 地上からはたくさんのクールン族とハルルカたちが見ている。そしてハルルカが山の上に立つ。そして水魔法の呪文を唱える。


「世の乾きを聖なる水で潤せ!ー清水の潤い(オアシス・シャワー)ー!」


 ハルルカが唱えると大粒の雨がフェニックスにかかる。フェニックスは叫び声を上げて影も形もなくなる。


「あれ?フェニックスが…消えた?」


 あとからアーテルスとネールが上がってくる。


「あれ?フェニックスは?」


「それが水がかかった瞬間に消えてしまったのです!」


 空中にいる二人は戸惑いを見せる。


「師匠!フェニックスがッ!」


「わかってる!」


 シュンサクは戸惑いを見せる。あのフェニックスは自分たちの知っているフェニックスでは無い。あれはフェニックスが生み出した自分の偽物。フェニックス本体は別のどこかに居る。しかしどこに身を隠しておける場所がある。

 あちらこちらを見るシュンサクにエルピオンもどうしたらいいのか分からない。エルピオン自身もフェニックスを探す。するとエルピオンは火山を見る。溶岩が流れ出ている場所。


「師匠!フェニックスって火山に入っても大丈夫だったりする?!」


「ああ、確かにそうだが急にどうした?…そうか!」


 エルピオンとシュンサクは同じように頷く。地上にいるハルルカはエルピオンたちが見ている方角を見る。

 すると突如地震が発生。立っていられないほどの強い揺れ。一体何が起きているのかわからない状況。

 そして火山から赤黒いフェニックスが現れる。先程のフェニックスより闇に染った状態。


「あれが…フェニックス?」


 唖然とする姿を見たエルピオンは戸惑いを隠せない。


「なにあの闇落ちバーサーカー状態のやつ!あれをネーたちが倒すの?!」


「そういうことだ。だがフェニックスがあそこまでダメージをおってるとは…考えられないな」


「そんなこと言ってる場合じゃないよ!あのままじゃエルたちが危ないよ!」


 ハルルカは呪文を唱える。


「大いなる風よ、我らに風の加護をー風の飛躍(ウィンドー・カイム)ー」


 ハルルカは呪文を唱えるとネールとアーテルスに風が生み出される。しかしアーテルスはそれを解除する。


「ちょっと!何解除してるの?!」


「俺には翼がある」


 アーテルスはそういうと黒いコウモリのような羽を生やす。


「俺はただ隠しているだけだ。エルたちのところに行くぞ」


「えぇ」


 ハルルカは大きく頷く。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

良かったら次回も読んでください

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