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攻撃が効かない武道家

 砂煙が晴れるとナルネスは顔を出す。


「まさか…爆発するなんてね」


「ナルネスさん、ありがとうございます、助かりました」


「あんたに死なれたら困るだけよ。ルカ、無事かしら…」


 ナルネスは穴から出るとハルルカを探そうと歩き出す。


「ルカ〜〜!!!どこにいるの⁈」


「ナルネス、こっちだ」


 ハルルカを抱えてやって来るゼルネアスはドラゴンのような腕になっており、背中は爆発によって露わになっている。


「かなり近くで喰らったようね」


「こいつを庇いながらだからな」


 気を失っているハルルカにナルネスは優しく頬に触れる。同じ魔道士が残酷なやり方で亡くなったことにナルネスは胸が痛む。


「ルカに、人の死を見せるつもりは無かったけど」


「おばあちゃん…?」


 意識を取り戻したハルルカはナルネスのことを見つめる。アンネールは本当は死にたくなかったこと、ナルネスと一緒に居たかったこと。そして、最後は笑顔だったこと見たことを話す。一瞬だけ顔を見ただけだと言うのに、そこまでわかったのかが信じがたい。もしも本当に彼女がそう思っているとしたら、またいずれ生まれ変わって会えることを望む。


 ◆❖◇◇❖◆


 後方で援護射撃をし続けるグリアだが、たった一人だけその攻撃が効かずに猪のように突撃をしてくる人が居る。グリアはそいつに銃弾を向ける。スコープを使いロックオンする。それが直撃するが聞いている気がしない。グリアは距離を取るために砲撃を中断するがその者はグリアの目の前にやって来ていた。


「見つけたぜ!!!古代兵器!!!!」


 ラルカの仲間であるハンスは古代兵器のグリアを蹴り飛ばす。鈍い音をさせながら転がるグリアだがすぐに体勢を立て直し、戦闘態勢になる。しかしハンスの姿が確認できず辺りを見回すが腹下にいることにセンサーが反応し横にずれる。


「おっと、避けたな〜?」


 ハンスは空中で体を捻り、地面に降り立つ。


「本当に人の魂が入っているのかがわからないが、あの女の号令に反応しなかったことを見ると、確かなのか?」


『グルルルル…!』


「そんな威嚇しなさんな。どうせ、お前は死ぬのだからよ…」


 ハンスは格闘する前の構えをすると足元に陣を展開させる。


「術式ー破壊ー噴火!!!」


 ハンスは地面を強く踏み込むとグリアの地面が熱くなる。グリアは危険を察知してその場から逃げる。しかし地面が熱くなっているのは先ほどいた場所だけではない。二人の周囲全てが熱くなっている。上空に逃げようと翼を広げる。


「もう、逃げられないぞ!!!!」


 ハンスの声は轟き、大地は震え上がる。グリアはハンスの攻撃をまともに喰らい、腹部を大火傷してしまう。


『ー今のはなんだ…⁈こいつは地面技を使って来るのか⁈ー』


「俺は、魔道士のように魔法は使うことはできないが、地面をどうこうすることはできるぞ。覚悟しな」

ここまで読んでくださりありがとうございます!!

次回もお楽しみに

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