デカくても電気は効く!!!
古代兵器は落ちたやつを含めて10体は居る。一体でも倒せば彼らはそれを学習をする。なので全部一気に倒さなければならない。チャンスを逃せば全滅も目に見える。
そのチャンスをどこまで活かせるかが勝負の鍵。第一チームとしてエルピオン、ハルルカ、ネール、ウルファスで一斉に牛型の古代兵器を叩く。
「ウェアウルフの力、舐めんな!!!!」
ネールの強力な踵落としに古代兵器は体勢を崩すが角でネールを突き刺しに行く。ネールは空中で体を捻らせてうまく避ける。地面に降り立つと瞬時に動き、ウルファスと変わる。彼の拳は大砲のように強力な殴りに古代兵器は後方に飛ぶ。
「草木のつる!!!!」
ハルルカは魔法を使い、古代兵器の行動を止める。古代兵器の足を木の根っこが掴み、行動できなくする。
「師匠!!!」
「まかせろ!!!」
シュンサクは古代兵器の背中に乗り、一気に電気ショックを喰らわせる。全身に行き届き古代兵器は機能を停止させる。木の根っこを折りながら古代兵器は地面に倒れ込む。それを感心しながらわんちゃんは見つめ続ける。
「やるじゃん♪」
「あんたは前見やがれ!!!!!」
第二チームはわんちゃん、ヘルガだけのチーム。たった二人だけだが、わんちゃんは何も気にしていない様子。
「ごめんごめん、エルちゃんたちすごいな〜って思っちゃって」
「俺ら二人しかいないんだからちゃんとしてくれ!!!」
「そういえば二人だけだね〜。でも安心してね、ヘルガくんは後ろで護衛をお願い」
「いや、これ本当に大丈夫なのかよ…」
「そんじゃ、柊!結!銃!お前ら頼むぞ!!!」
『了解です!主人!!!!』
どこからともなく三人の人が姿を見せる。瞳の色がどことなくわんちゃんに似ている。世界の王の力とアデルの力を使い、自分の分身体を生み出すこと。そのため他に人が入らない、彼らの動きは古代兵器の目線で追いかけれられない程のスピードに乗る。
柊は虎型の古代兵器の関節に力一杯蹴り込み、体勢を崩す。
「硬いな…」
「力は強いが無理だ!!!!」
「お前、俺が合図だしたらその矢を古代兵器の足元に目掛けて撃てるか?」
「俺は、魔王軍の弓兵だ。狙った獲物は外さないよ」
「ならあいつらが関節に蹴り込む体勢になったら、撃ち込んでくれ。それと、鏃にこの油を染み込ませてくれ」
「これ…ガソリンか⁈なんで持ってるんだ?」
「ライガのバイクから取ってきた!」
「あんた意外と悪だよな⁈」
「気にするな!それに、その業火の弓には引火しないやつだから安心して撃ち込め」
「どうなるか俺も知らないから、あとで文句言うなよ?」
わんちゃんは嬉しそうに笑い、古代兵器を見つめる。結が関節を目掛けて走り込むとわんちゃんは合図を出す。ヘルガは言われた通りに放つと結が蹴り込んだ瞬間、矢が突き刺さる。結は高速で移動するとわんちゃんは指パッチンする。その瞬間巨大な爆発が起こる。足が爆発したことにより体勢を崩すとその瞬間を逃さずに、サンデスは魔法を放つ。
「轟く落雷!!!!」
感電した古代兵器は力無く崩れる。爆発のことにヘルガは唖然とする。
「なんで、爆発したんだ…⁈」
「この油の中には俺の血液が入ってる。それは俺の合図で火種となり、油に引火して強力な爆弾になったってわけ」
「あんたの血液、どうなってるんだよ…」
「サンダスくん!!よくあの瞬間に電気送ったね!!!ナイスタイミング!!!」
「いや〜〜〜〜タイミングはあのぐらいしかないと思いまして〜」
古代兵器の爆発を見たゼルネアスはうっすらと笑い、馬型の古代兵器に暗黒の紐で拘束する。
「兄貴!!」
「まかせろ!!!」
グレスは魔力で古代兵器に電撃を喰らわせる。感電した古代兵器は機能を停止させて行動不可となる。遠くで古代兵器を倒しまくるわんちゃんたちを見てナルネスは不安な眼差しで見つめる。
「ルカ、エルちゃん、わんちゃん、どうか持ち堪えて」
祈りを捧げるように彼らを思う。
「魔女の割には、神に祈るんだな」
「セルテ…あなた居たの」
「わんちゃんに呼び出しされた。他のアデルも時期にやって来る」
「そう、でもあれを倒すには…」
「あぁ、あの戦闘バカどもが必要だよな?」
セルテは地中を見つめる。地中にいるまだ出てきていない彼らのことを考える。
「おい、早く出て来い。バカ息子…!」
思いの乗った言霊は地中にいるリュウドラの元に届く。
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