呪われた鎖
人の姿にアストは顔つきがどことなく、グレスに似ている。髪色は金色でいるので見間違えることはない。
「あなたが、アストさん」
「そうですね…それと、先ほどは威嚇してしまい申し訳ありません」
「気にするな、それとエル、その鎖を見せてもらえるか?」
「いいですけど、不気味な気配していますよ?」
エルピオンはわんちゃんに鎖を見せると表情を歪ませる。触れたりしながらわんちゃんは憎たらしそうに見つめる。
「あの、この鎖は…」
「こいつは…『王の鎖』って言ってな。繋げられると王族の奴隷にされる代物だ」
「それって…どんな人でもですか?」
「そうだ、どんなに強い生き物でも、どんなに強い神様でも、こいつをつけられたら終わりだ。王族の命令は絶対だからな。だけど、この代物は昔全て処分したはずなんだけど…」
「ラルカが…大量に隠していたんだ…」
体の怪我を少しだけ治ってきたアイトは体を起こし、話し始める。彼の言うにはあの鎖は彼女が金庫から持って来たモノらしい。それを目撃した二人はすぐに逃げたらしいがラルカの四天王に先回りをされてしまい、二人は運悪く捕まってしまったらしい。お互いに牢獄に入れられてしまい、どうにもできなくなってしまい、大人しくしていたがアストが連れ出されてしまった。
彼が戻ってくると胸に開かれた跡があり彼女に聞き出したら、あの呪われた鎖が付けられたらしい。地上からの衝撃で二人は逃げ出したが四天王に追われ二人はこの場所に墜落したらしい。
「お前らも、あれのことは知らないんだな」
「お役に立てずにすみません…」
「気にするな。だけどあの衝撃でラルカが姿を見せないとなると、あれはあの女の仕業だな」
「古代兵器の可能性もあるよね〜」
わんちゃんの背後に居座る先代世界の王にわんちゃんはひどく驚く。
「先代⁈なんでここにいるの⁈」
「そんなに驚かなくてもいいじゃん!!!」
「てことは…???????」
「私たちもいますよ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
「わぁーーーーーーーー!!!!!!!」
「あ、みなさん」
「やぁ、エルちゃん」
神の狭間で出会った二人もついて来ているらしい。その時に名前を名乗っていないことを思い出したらしく、名前を名乗ってくれる。男性の方がグリアンといい、桃色の髪をした少女はモモカと言うらしい。
「ところで、古代兵器ってなんのこと?」
「それは僕が作ったやつ。古代の言葉が話せるやつじゃないと動かすことができなやつ」
「えっ?てことはラルカはその言葉を解読したのか⁈」
「いや、彼女からは僕の弟子たちと同じ気配がしない。あれを動かすのには至難の業だよ」
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