離れた国
地図に載らないあの島を捨てて、本境地を持っている崩壊した国アグリート国に居座るラルカ。この国の偵察として別の国の騎士たちがやってきていたが、全て排除。いるだけの国の人々をエイリアンに変え、化け物を増やしていく。
「ラルカ様」
「あら、報告かしら?」
「わんちゃん・アデルの居座らせていたカゲが、消滅しました。そして、エルピオンが女神として目覚めました」
「ついにあの子も目覚めたのね。でも残念ね、彼女と会える時間がうんっと短くなってしまったわ」
「どういたしますか?」
「そのまま放置していなさい。どうせここまで来るのだから」
ラルカはポットに入っている紅茶をカップに注いでいく。それを一口飲むと城前に一台の馬車がやってくる。馬車を引いているのはマヌスだと分かる。
「あの前に居る馬車の子…マヌスね」
「はい、どうやらなにかを持ってきたみたいです」
「そうみたいね」
「ラルカ様、追い返しますか?」
「中に入れてあげなさい」
ラルカの言葉に騎士長は驚きを見せる。
「ラルカ様⁈それは危険です!!マヌスは我々を裏切っています!」
「だけど、何かいいもの持ってきたのかもしれないじゃない?」
◆❖◇◇❖◆
ラルカは城門までやってくる。ラルカの姿を見るとマヌスはせがむように声を上げる。
「ラルカ様!どうか中に入れてください!」
「いい加減にしろ!!!!」
槍を突き付けられるマヌスだが馬車の中に居る麻袋に入れられた人を見せる。
「それは?」
「わんちゃんの目を盗み、エルを連れ出しました。ラルカ様の目的はエルピオンを捕獲すること。そうでしょう⁈自分はラルカ様が王になるべきだと考えています!」
ラルカはあざけ笑うように苦笑するとマヌスの髪を強く鷲掴みにする。
「ならもう二度と私に恥をかかせることはしないで…!いいわね⁈」
「はい…ラルカ様…」
ラルカはその馬車を入れるように指示を出す。しかしマヌスは牢獄に閉じ込めるようにする。袋に入れられた状態のエルピオンはラルカの部屋まで運ばれる。
「袋から出してあげなさい」
「はい」
騎士長はエルピオンを袋から出すと眠った状態でいることが分かる。椅子に座らせるとエルピオンは目を覚ます。今の居場所が理解できていないエルピオンは目の前にいるラルカに怒りを見せる。
「ラルカ…!」
「あら、もう“さん”付けしてくれないのね?」
「当たり前だ!マヌスはどこ⁈あいつ許さない…!!!」
「あら、どういう言葉につられたのかしら?」
「マヌスに…おいしいものがあるからついてきてっといわれた」
エルピオンの返答にラルカは大笑いをする。そんな幼稚な言葉に騙されていることに対してではなく、ラルカをだまそうとしているのに。
「あなたって、本当に面白いわね」
「ならこちらかも質問させて。あなたはどうしてこの計画を?」
「理由なんて、必要かしら?」
ここまで読んでくださりありがとうございます!!
次回も楽しみに
 




