守り、救うモノ
爆食をするアスラとアイアをエルピオンたちは見つめ続ける。
「エルちゃんはアデルの力の使いすぎね」
「アデルの力ってどうやって制御するんですか?」
「私もわからないけど、使いすぎると命を落とすのは知ってる。ゼルくんが教えてくれたから。それに実際に見てるから」
「実際に?」
「ジーナだ。あいつも君みたいにアデルの力が開花して死にかけている。あらゆる細胞が砕け、内臓までも破壊する。最後には心臓までも破壊する」
「血液も止まらなくなって血を流し続けるけど、エルちゃんの場合何とか限界突破してないみたい」
そのような命の危険にあっているのに、エルピオンはあの時のことが気がかりでならない。死にかけるというより、幸福感で気分がいい。これがアデルの力だと考えると使用制限を考えなければならない。
「でも安心して。力の扱い方をきちんとすれば、長時間使ってもこうならないから」
「そうだといいですけど…」
「それより………。エデルはなんでこんなに重傷なのかね〜?肋骨がかなり折れてるし」
「えっと…それは」
「あ〜〜〜〜〜〜!!!いたああああああ〜〜〜〜〜〜!!!!」
上空から聞こえてくる声に耳を傾けると黒髪の魔族が降りて来る。その姿にどよめいているとエデルが先に声を上げる。
「親父!!!!何で空からくるんだよ!!」
「やっと見つけた…てか全部終わった後だったね…」
エデルの父親、大悪魔は信煙弾を空高くに打ち上げると返すように別の信煙弾打ち上がる。
「あの信煙弾は…母さんだね」
「こっちに来てくれると思うよ」
◆❖◇◇❖◆
遠くの方で信煙弾を確認しサタンはそちらに向かうことをナルネスに伝える。
「え、信煙弾?」
「あぁ、多分だが大悪魔のやつだと思う。エルピオンたちを見つけんじゃないかと思う」
「そういうことね」
「それと、アスラさんたちがいる」
「てことは、サルトもいるかしら。彼女なら回復薬をたくさん持ってるから。ルカの手当てをしてもらいたいわね」
「向かうか?」
「一人だけ行ってもらえる?リュウタ以外で」
「俺以外かよ!!!」
「あんたは元に戻ってから。その状態で行ってもらいたくないの」
「おばあ…ちゃん?」
うっすらと声を出すハルルカにナルネスは慌てて頬を撫でる。
「あれ?私…何でここに…」
「今は喋らないで。でも回復しているようでよかったわ」
「でも何だろうね、この胸騒ぎ。嫌なことが起きてるような」
ソラは風が感じるように上空を見つめる。昔に感じた異様な空気。あの戦争で、彼らを失ったあの時のような異様な空気。敗北を味わった、あの苦しみが感じる。
「このまま、嫌なことがなければいいけど」
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次回も楽しみに




