表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/298

人狼

 エルピオン達は広い草原を二人だけで歩く。まばらに木々が生えているが、そこまで数は無い。

 そして目の前に二手に分かれる道が出てくる。右には広い海が見える。左には厚く黒い雲がある。中には雷が走っている。そして、真ん中には森林が。


「えっと、地図を見ると左のようだね」


「ならそちらに行きましょ?何か必要なものがあれば、右でもいいけど」


「大丈夫。必要なものは無いよ」


 すると、エルピオンの鼻がピクリと動く。はっと森林を向くと、何かが物凄い勢いでかけて来る。その音にハルルカも気がつく。


「エル、なにか来るよ」


「ああ、魔族か?」


 森林からでてきた物は牙を剥き出しにした大きな人狼。


「人狼?!」


「違うわ!魔物の人狼よ!」


「合ってるじゃん!」


「人狼は人狼だけど、種類が違うわ!でもこいつは人前にはあまり出てこないはず!なぜ?!」


 ハルルカが話しているうちに襲ってくる。ハルルカは呪文を唱える。


草木の風(リーフ・バーネル)!」


 この世界には、五代魔法が存在する。火属性、水属性、草属性、雷属性、風属性。それと他に、光属性、闇属性、物理魔法などなどいくつもの魔法が存在する。ハルルカは全ての魔法を取得して、優等生となっている。

 なので、こうした風、草属性の魔法を融合して繰り出すことも可能。ハルルカが発動した魔法は人狼に直撃。体勢を崩す。エルピオンはそのチャンスを逃さない。


「ー煉獄の舞ーー灼熱ー」


 エルピオンは炎の渦を生み出す。人狼はその炎に驚き暴れ出す。炎の渦には刃が入る。人狼は大量出血でそのまま倒れる。そして、持っていた袋が落ちる。

 袋はエルピオンの炎に焼かれなかった。


「なんだこれ?」


 袋の大きさは人一人ぐらいは入れそうな大きさ。


「この袋、灼熱対策されてる袋よ。多分中は大丈夫よ」


「本当かな?」


 エルピオンは不思議に思いながらも、恐る恐る中を開ける。すると、モゾモゾと中が動き出す。突然の動きに二人は驚く。


「ぷはぁ!やっと出れた。あれ?あなたたちだ〜れ?」


 中にいたのは狼の耳をしたサイドポニーの淡い桃色の髪の少女。彼女は桜色の可愛らしい色をした目でエルピオン達を見る。ピコピコと耳が動く。


 ◆❖◇◇❖◆


 エルピオン達は自分の名前を言うと、この人狼に連れ攫われていた理由を聞く。

 彼女は兄と二人でこの森林の奥にある聖なる森に住んでいるそうだ。二人で狩りをしているところをこの魔物《森林狼》に連れ攫われたそう。


「そうだったのか。大変だったな」


「そうなのかな?あの狼さん。『今日は上手い半人の肉が手に入った』って言ってたよ」


「それはあなたのことよ。貴女を食べようとしていたのよ」


 ハルルカは呆れてため息が出る。


「そうなの?」


 わかっていなかったようだ。

ここまで読んでくださりありがとうございます

やっとネールちゃんを登場させることが出来ました。

また見て下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ