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学園七不思議  作者: シロ
第壱章 屋上に
4/10

脱出に向けて

閉じ込められてしまったメンバーたち。ここから出るために持っているものを持ち寄るが…

気絶してる豪以外の四人は一旦集まる。

今持っているものを持ち寄って何か出来ないか考えることにした。


明日香

ハンカチ、ティッシュ、ペン、スマホ、スマホケース(手帳型)、ICカード、学園七不思議の古びたメモ


東貴

ハンカチ、スマホ、スマホケース(手帳型)、通学定期


真木

ハンカチ、スマホ、腕時計

アナログ

、秘密ポーチ(いざという時の真木の秘密のポーチ。中身は秘密)


レナ

ハンカチ、ティッシュ、家の鍵、シュシュ、スマホ、絆創膏


これでこの状況を打破できるのか…?

財布は荷物になると思い、全員部室の貴重品入れに閉まってしまっているのと、カバンを部室に置きっぱにしているため、ほとんどみんな何も持っていない。

学園七不思議の古びたメモを見ても、なにも変わっていない。

東貴は先程の持ち物の中で、真木の持ってるものについて聞いた。

「そういえば、真木の秘密のポーチに何かないのか?」

「時間止まってるこの空間で使えるものはない…」

「そうか…、腕時計操作すると中から何か出てきたりしないの?真木ならそう言う事できそうな気がする」

「いやいや出来ないよなにそれ」

なんとなく真木は万能系でなんでも持ってるイメージが強い。事実、秘密のポーチというものも持っているわけで…

真木は東貴に腕時計と言われ、思い出したように言った。

「そういえば、腕時計は16時40分を指してないんだよね。」

他三人はえっ!?と思わず声を上げる。

なぜ気づいた時に言わなかったのか…。

明日香は質問する。

「何時を指してるの?」

真木は腕時計を腕から外し、みんなに見やすいように差し出す。

腕時計は8時45分を指している。

この時間は、この学園の朝のホームルームが始まる時間だ。

スマホの時計は動いてないのに、腕時計はなぜ全然違う時間を指しているんだ…?

「この時間はなにかを指してるのかな…?」

東貴のその一言で明日香と真木はピンときた顔をした。

明日香は一度読んだ本の内容を忘れない。それだけではなく、新聞など本ではないものも忘れない。

真木は、一度見たものは絶対に忘れない。それは景色だけでなく写真や文字もそれに当たる。

続けて明日香が喋る。

「そうだ、なんか見たことある気がするって思ってたら、この屋上いつか読んだ新聞に載ってた場所だ。」

真木も思い出したらしく、続けて補足する。

「私もその新聞の記事覚えてる。確かその記事は7年前の冬」

7年前って小学生の頃じゃん…。なんで覚えてるんだ…。

東貴とレナは同時に思う。


記事の大まかな説明を明日香と真木に説明してもらい、要点をまとめた。

・この学園で生徒が一人屋上から飛び降りている。

・朝の最初のチャイムと同時に飛び降りたらしい

・その生徒はその記事の時点では意識不明の重体だった。

・この記事は、新聞の隅に少し記載されていただけで、以後は全く取り上げられていない。

生徒が飛び降りてたのに噂になったりしてなかったのはもしかして学園が隠蔽工作でもしてたのか…?

その要点を元に、レナはまとめる。

「この学園の朝の最初のチャイムは朝のホームルームの時間だもんね。だから、8時45分に生徒が一人飛び降りてるってことなんだね…。」

続けて明日香は言う。

「じゃあ、その時飛び降りた人の霊がこの現象を起こしてるのかな…?なにか私たちに伝えたいのかな…?」

本当に心霊現象が起きていると四人は認めざるおえなかった。

未だに時計は進まず、腕時計は飛び降りた時間を指している。

きっと何かを伝えたいと思い、自分たちを閉じ込めているんだと悟った。

しかし、それだけわかったところで、この空間から脱出するすべを見つけたわけではない。

4人が悩んでいると、気絶していた豪が目を覚ました。

4人は豪が気絶していることを忘れていた。

豪はホラーは苦手だが、ホラー映画や話などで気絶することはない。

それなのに今回は時間が止まっているだけ?で気絶してしまった。

思えば豪はビビりすぎなのではないだろうか。

ここに来る前も、古びたメモに学園七不思議と書かれていただけですごく怯えていたが、いくらなんでもおかしくないか?

東貴は豪に今起きてる状況を説明した。

「で、出れないって…、マジ…?」

豪の顔は絶望している。しかし気絶はしない。聞いてみるか…。

そう思い話しかけようとしたら、先に真木が口を開けた。

「ねえ豪くん。さっき何か見えてた?」

みんなその質問にギョッとした。

何か見えていた?その質問はなんなんだ…?

見えてたってもしかして幽霊…?

豪もその質問に対して困惑している。

真木は続けてみんなに言う。

「みんなも気づいていると思うけど、多分ここには私たちに見えないもう一人がいる気がするんだよね…。」

豪は口をぽかんと開けている。

明日香が興味津々で真木に言う。

「も、もう一人!?それって、幽霊!?」

「それはわからないんだけど…。なんとなく思ったのが、豪くんって実は霊感があって、その霊を見たり感じたりすると意識的に怯えたり気絶したりするんじゃないかなって。」

真木に言われるまで全員もう一人いることに気がついていなかった。

しかし、思い返すとおかしなところはあったのかもしれない。

明日香は考え込む。

その間に豪が喋り始める。

「思い当たる節は、ある。でも、今回のことに関係あるかわからないんだけど、、、」

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