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特別生徒クラス行きが決まるテスト


 

 「___と言う事で、ご入学おめでとうございます。以上で演説を終わらしていただきます」


「起立、職員及び、生徒一同、礼っ……着席」


 ああ、やっと終わったか。入学式ってここまで長いものなのか。しかし今年の新入生って多くないか?


「なあ、聖奈。今年の新入生って多くないか?」


「いいえ、毎年こんな感じですよ。これからは留学生とかが来るのでもっと多くなります」


 そうなのか、そういえば俺は9組になったぞ、聖奈も9組だ。門のとこりに張り紙があってな。そこに書いてあったのだ。


「この学校は何クラスあるんだ?」


「一般生徒のクラスは9クラスあります、後は留学してきた生徒と、特別生徒合わせて4クラスあります。私たちは一般生徒クラスですよ」


 聖奈がそんな事を教えてくれると、司会者が喋りだした。


「では、9組の生徒は担任の先生に続いて教室へ向かって下さい」


 この学校は特別で入学式の時、普通は指定席なのだが、この聖夜高校は自由席なのだ。だがクラス分けがしてあるがな。


 俺達のクラス席の前に、一人のゴツくてデカい男の先生が来た。


「よし、俺の名前は哲太鉄人(テツダテツヒト)だ。それではお前ら、俺に付いて来い」


 俺はその心の中でこんな事を決めた、これからこの人を鉄人(テツジン)と言おう、と。



□■□■□■□



「それでは、まず特別生徒テストを行う」


「先生、そんな話聞いてませんが」


 クラス内の誰かがそんな事を言った、確かに俺も聞いていない。


「ああ、そうだな。言ってないから当たり前だろう。特別生徒テストは優秀な生徒のクラスだ、だが今はまだ無いクラスだな。特別生徒クラスと言うのは一般生徒クラスの中から選ぶんだ」


 なる程、理解した。だが一体どんなテストをするのだろうか。


「テスト内容はだな、身体能力テスト、学力テスト、魔力テストだな、これを2日でやる。今日は身体能力と学力テストだ、明日は魔力テストだな、ここまでで質問のあるものはいるか?」


 ここで聖奈と俺以外の全員が手を上げた。先生はその中の生徒を適当に選んだ。


「魔力テストって何なんですか?」


「…そうだな、これは機密事項だから親以外に言うなよ? 魔力テストというものはな、人間の秘められた力だな。それを使えるかテストをするんだ。この発見は凄いぞ、ある学者が気孔をずっと見ていたら何かオーラの様な物が出て来た、と言う事から始まったのだ」


「そんな事がある訳無いじゃないですか」


「まあ、信じれないだろうな。明日を楽しみにしているといい、では身体能力テストだ、そろそろいいだろう、皆体育館に行くぞ」



□■□■□■□



「では、まずは50メートル走からやるぞ、二列になれ」


 ここでは男女別れるみたいで、聖奈は別の所へ行った。それなので俺は1人になったのだが、ここで先生が声をかけてきた。


「お前一人か、ペアはいないんだな? なら俺と組むか。安心しろ、手加減はしてやる」


「ふっ、いらんな手加減など……いりません、手加減はしないで下さい」


 ついついタメ口になってしまったな、これからはもっと、気を付けよう。


「ハッハッハッハ!面白いなお前、名前は?」


「魔奏魔刀と言います、鉄人先生」


「お、名前覚えてるのか、初日で名前を覚えてくれる奴は全くいないからな……って魔奏っ!? あの魔奏匠の息子かっ!?」


「はい、そうです。父の事を知っているんですか?」


「知ってるも何もおれのライバルなんだよあいつは、そう言う事なら手加減はいらねぇな、ってかお前魔法使えるだろ? 匠の息子なら」


「はい、使えますよ。恐らくこの世界の誰よりも強いでしょうね、俺は」


「言うな、一応言っておくが俺は100メートル走3.6秒だからな、時速100kmだ」


 おお、それは凄い。この世界に来て初めてここまでの人を見たな。だが、俺にとっては雑魚だな。


「それは凄いですね、ですが俺は、0.16秒ですよ、ですが俺は音速で走れますがね」


「音速って言ったら約1200kmじゃねぇか、んなもん無理だ、まあいっか、そろそろ初めるぞ! まずは俺と魔刀がやるからな!」


 俺はスタート地点に先生と一緒に行った。途中ふと思ったんだが、体育館で走るなら音速よりもっと早く走れそうだな。


「身体強化魔法はありだからな」


「わかりました」


 身体強化なんて無駄だな、面倒だしな。そのままで行くか。


「では、誰かタイムを計ってくれ、では行くぞ………位置について、よーい、どんっ!」



 先生が走り出した時に俺は全力で走った、そして一秒もしないうちにゴールした。


 生徒たちは口をびっくりするくらい開けていた。先生含めてだ。


「「「お前それはねぇーだろっ!!」」」


 運動場全体にそんな声が響いた。



□■□■□■□



 そのあとの身体能力テストは全部新記録を叩き出した。特に凄いと言われたのが走り高跳びだ。俺はケンケンでバーの所まで行って、それから片足で全力で踏み切った。そしたらバーを飛び越えて学校の屋上まで飛んでいってしまった。だな二回目でちゃんと手加減して普通に飛んだ、記録は5メートル50cmだ。


 今からは筆記テストをやるらしい。

 筆記テストは、自分のクラスでやるとの事だ。

 ちなみに、先程鉄人(テツジン)に聞いた話しだか、このテストは魔法を知っている者にしか解けないそうだ。例えば魔法陣の基本や、無詠唱魔法の仕方など。 


「解答用紙と問題用紙を配られた者から始めろ、後、テストが終わったら俺に言え。場合によってはその者の下校を許してやろう」



□■□■□■□



 配られた者のほとんどが頭を悩ませていた。当たり前だ、これは魔法の存在を知っている者にしか解けないのだから。だが、聖奈はスラスラとペンを進ませていた。


 ほう、聖奈は魔法の事を知っているのか。


「おい、魔刀。お前カンニングしてるのか?」


 鉄人がそんな事を言って来た。フフフ、俺はもう終っているのだよ。 俺はそんな事を思いながら先生に言った。


「先生、テストはもう終わりました」


「なに? そんな馬鹿な事が……あったっ!? 何故だっ! ここまで早く終わる訳がない……っ!」


 お、気付いたみたいだな。そう、俺は解答用紙をもらった瞬間、時間停止魔法を使ったのだ。 そして一瞬でテストを終わらした、恐らくは満点だろう。


「しかも満点だとっ!?」


 やはり満点だったか。


「先生、帰ってもいいですか?」


 先程鉄人が言っていた事を思いだして、俺は先生に聞いた。その答えは予想通りのものだった。


「あ、ああ、いいぞ。明日は魔力テストがあるから絶位に来いよ、特にお前は」


「はい、わかりました。ではまた……聖奈、お前そろそろ終わるだろ、一緒に帰らないか?」


「ちょっとまってて下さいね、見直しが……終わりました。 では先生、お願いします」


「ああ、まさかこのクラスに2人も居るとはな……ってお前も満点かよっ!? いったい何者なんだお前たちはっ!!」


「先生、まだテスト中です」


 クラスの中の一人がそう言った。 そしたら先生は反省したように、こんな事をいった。


「ああ、すまないな。まあ、何だ、お前たちは特別生徒クラス行きな」


「「「はあああっ!?」」」


 うおっ、ビビった。まさかクラス全員(鉄人と聖奈と俺以外)が叫ぶとはな。


 そういえば今日の昼飯はなんだろう。楽しみだ……。 


「聖奈も俺の家で昼飯食ってくか?」


「はいっ、勿論ですっ!」


「ハハハ、そうか。楽しみにしておけよ、俺の母さんの飯は美味いからな」









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