生まれ変わった元魔王
ちょっとした思いつきでこの作品を書きました。
昔から、主人公が最強って感じの作品を作りたかったので、書いてる時はとても楽しいです。
誤字があったら教えて下さい。
俺は魔王だ、元の世界で神様に「勇者を倒して」とお願いされたため仕方がなく勇者を倒したが、倒した後に何故か俺が偽魔王だったと言う事になり、皆に偽物扱いされたからから、ムカついてその世界を滅ぼしたのだ、理由は他にもあるけど、と言うよりムカついてってのは理由ではないんだけど、神様にお願いをして別の世界に転生させてもらった。ここまでが俺の知る事だ。これからの事は分からない、何故かって? そんなもん決まってんだろ。俺は未来予知なんて出来ないんだよっ! ……ん? まぁいいか。
そんな事を思っていたらゆっくりと、ずっとあった水の中にいると言う感触が無くなった。
『お? やっと転生出来たのか? ったく、250日以上こんな感じだからな。暇過ぎる』
俺は250日くらい前に意識が覚醒して、ずっと目が開けられなく暗闇にいたのだ、そんな状態の中、たまにどこからか声が聞こえるようになった。それは一日に一回は必ず起こるようになった。最初はなんだなんだと焦ったが、もう馴れた。その声は聞き覚えの無い言葉で喋っているようだった。
「破水したぞ!」
『はすい? なんだそれ』
「よし、奥さん、焦らずゆっくりと深呼吸して下さい」
聞けば安心するような地味に響くその低い声が聞こえた、きっと男の声だ。なんだ? 頭が挟まれてるんだが、んん? さっきから女の叫び声が聞こえるんだが大丈夫か? ……っ、眩しいっ! なっ、なんだ!?
「奥さんっ! 赤ちゃんの顔が出て来ましたよ!」
何が起きてるんだっ! さっきまで頭が挟まれてたが今は腹が挟まれているんだが!? ああもうっ! 周りの声が五月蝿いな! おっとまた変わったぞ? 今度は足が挟まってるな。段々わかって来たぞ、俺はあれか、あれだな。何かから出ようとしてるんだな、ってか出されようとしているんだな。
「奥さんっ!産まれましたっ!!」
「はー、はー。う、産まれたの? 良かった」
いやいやいや、俺は全然良くないんだけど、状況が理解出来ないんだけど。
「良かったですね、奥さん……でも何でなんだろう。赤ちゃんの意識はあるんだけだ目を開かないし泣かないのよね」
んんっ? いつの間にか俺って知らないはずの言葉を理解してるだが? 何故だ、あの神様の仕業か。まぁ都合がいいから許そう。そろそろ眩しさにも馴れたし目を開けるか。
「うっ」
眩しいなっ、あの光どけようか。ちょっと無詠唱魔法で風を作って__。
「なんだ? 誰がライトの向き変えた?」
ふー、これで眩しくないな。それにしてもここは何処だ? まったく周りが見えん、視力が落ちたのか。
「あ、目も開いたし声も出ましたね。よかった。問題無いみたいです」
「そうか、ならいい。問題無いそうですよ奥さん」
「良かった、本当に良かった。顔を息子の顔を見して下さい」
「ちょっとまって下さいね、へその緒を切りますから」
うわっ! 何で俺のへそとこの女の人のへそが繋がってるだ!?
「気を付けて下さいね、こう頭と首を支える様に抱っこして下さいね」
うおっ! くすぐった! や、やめて首を触るな!
「んぎゃぁっ!」
………ん? なんだ今の声。もしかして俺の声か?猫みたいだったぞ? もっかい喋ってみるか。
「んだぁー?」(なんだー?)
あれっ? おかしいぞ?……え、何。俺って、赤ちゃんからやり直さないといけないの? 転生ってそんな面倒くさいことのっ!? 落ち着け、俺は元魔王だそ。こんな事で取り乱してはいけないな。幸い魔力は魔王の頃とはかわってないが。さっき魔法発動出来たし、問題は無いな。まぁおおありだけど。
「可愛いわね、普通はもっと猿みたいな顔をしてるのに。うふふ」
「んぇ!?」(え!?)
ぼんやりとしか見えないけど、この人俺の母親か? にしても若いし凄い美人だな。……あれ? なんだか凄く眠いな。何だこの安心感は_________。