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高校ヤンキー列伝 激闘編 第二話

作者: ケンタウロス

前回で集団リンチを受け 瀕死の私


今回は怪我の癒し編でございます


個性豊かな 友達にかこまれ

仕返しに向けて

傷を癒しております

さて

集団リンチ

受けた私なんですが



ちなみに

私達は

このような

一人を集団で囲んで行う

暴力行為を


どんぶり


と呼称しておりましたが



三年生の先輩諸兄による

どんぶりで


かなりの

ケガをいたしまして



トシ坊君の家にて


自然治癒力と

鎮痛剤と

オロナイン


のみで

治そうと

寝ておりました


かなりの高熱と

体中の腫れで

日々

苦しんでおった次第です


頭はいつまでも

ズキズキ

肋骨も

折れている様子で

胸が痛い


いえいえ

恋愛による

甘酸っぱい

胸の痛み

ではなく


純粋に

動くと痛い

咳などしようものなら

激痛が走る


とにかく

満身創痍の体を


癒してくれていた


トシ坊君の家


父親も母親も

かなり手広く

商売

いたしておりまして


ほとんど

家にはいない



かなりの

放任主義


トシ坊君は

自宅の庭に

プレハブの

離れ

作ってもらい


かなり自由でしたので

私も安心して

寝ておれたわけなんですが


実は

この

優しくも

愉快な

トシ坊君の性格に

ひとつだけ

難がございました



その

若干 難有り

の性格のおかげで


高熱を出して

唸っているにも関わらず


あっちへウロウロ

こっちへゴソゴソ

と大変な思いを

する事となったわけなんです



その性格とは


異常なまでの

潔癖症

ビックリするほどの

きれい好き



まず第一に気になって堪まらないのが

部屋のホコリ

及び

部屋の汚れ



毎日 何度となく

掃除機をかける


拭き掃除をする


当然

ベッドに寝ている

私も

起こされて

ベッドから出させられて

彼の掃除の邪魔にならないように

部屋の隅にて

転がされ

待機させられる訳です


高熱で

抵抗力の弱っているのを

いい事に


言いたい放題




ケンちゃん

掃除の邪魔やから

あっちの隅行っといて~



黙って

ゴソゴソ移動する私



ケンちゃん

次はそこ掃除機かけたいから

向こうの端行っといて


またもや

ガサゴソと

移動を開始する私




ケンちゃん

いっぺん部屋から出といて



フラフラと部屋から

出ていく私



とにかく

お掃除 大好き

毎日 部屋をきれいにするのが

生き甲斐のようでした


いえいえ

彼の名誉のために

申し添えますが

決して

私を疎ましく思ったり

邪険にしたりした訳ではなく

純粋に

病的潔癖症から出た

行動であった事

間違い

ございません


その証拠に

私が完治するまで


ベッドは私に使わせて

トシ坊君本人は

ずっと

フローリング床に座布団を敷いて

寝てくれておりました


しかしですね

ホコリや

汚れを

嫌い

日に何度も掃除する


それだけなら

かなり弱り

居候の上

食事までも

頼っている私


我慢もいたしますが



ホコリや汚れの次に

気になるのが


毛布の毛玉



その当時

今のような

毛玉取りの機械


あったのか

なかったのか


わかりませんが



トシ坊君


とにかく

手で取るわけです


毛布の毛玉

毎日毎日



しかも

高熱でフラフラの


私を巻き込んで



ケンちゃん

寝てるとこ悪いんやけど

毛布の毛玉取り

手伝って~

俺 こっちから取るから

ケンちゃん

そっちから

取っていってな~




う・・・うん

けど さっき取ったとこやで

今日はもうよくね?

俺・・・かなりしんどいねんけど・・・



あかんて~

毛玉はな

絶対ほっといたらあかんねん



なんで?



なんか

気持ち悪いやん




そ・・・そっか

わかった・・・




治ったら

三年のアホどもに

仕返しする前に

こいつ

思い切り

どついたろ

(弱りまくってる私の心の声)



ケンちゃ~ん

あかんて~

もっと丁寧に

取っていかんと

いっぱい残ってるやん



悪い悪い

けどな

めっちゃ

しんどいねん



わかるけどな

ちゃんと毛玉取らんと

ケガ治っても

今度は病気になるよ




そんなもん

毛玉で病気になって

死んだやつおるかい

(あくまでケガが完治するまでは我慢の私の心の声)



そんなこんなで

日に日に体も回復し


毎日数回

毛玉を取ったおかげで

病気にもならず



普通に歩いたり

普通に万引きしたり

普通に恐喝したり


できるまでに

回復いたしました


肋骨は

まだまだ痛みますが


サラシをきつく巻けば

サシのケンカ

堂々たるタイマン

は無理でも


後ろから

こっそりと


相棒の木刀君と

一緒に


三年のアホタレどもを

一人ずつ狙うには

問題 ございません



いよいよ

始動でございます



善は急げ


との言葉もあります




トシ坊君の家

おいとました

その日から


狙い始めたものでした


療養のため

トシ坊君のベッドで

寝ている間も


毛布の毛玉

取らされている間も


掃除の邪魔と言われ

あっちの端に

ウロウロ

こっちの隅に

ゴソゴソ


している間さえも


仲間に頼んで

三年のアホタレどもの

一人一人のヤサ(自宅)

調べ上げて

おったわけです



さて 仕返し

どうなりますか


次回第三話

完結編を

乞うご期待



高校ヤンキー列伝 激闘編も いよいよ次回作 第三話で完結いたします

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