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ちょっと長めです。
あ〜、やっぱり思った通り俺以外の奴らのステータス最低でも、俺の2倍近くあるじゃんか・・・・、ちなみに一般人は個人差はあれどほとんどのステータスは65~120あるそうだ。ステータスはさておき、『弓使い』や『魔術師』、『狂戦士』など、戦闘職は多彩だな。非戦闘職も『調理人』や『錬金術師』、『治癒師』、『軍師』とまけずとも劣らずに多彩だ。やっぱり『unknown』は俺しかいないようだ。と、思考を巡らせているところで
「では、皆さんステータスの確認出来たでしょうか?話を戻させて頂きます。先程も申したとおり、人族は危機に瀕しております。我々にお力をおかしいただけぬだろうか??」
テンプレ通りの展開だな・・・・。俺は行きたくない。というか俺にとってのメリットが無さすぎる。
「少し考えさせてくd・・・・」
「やってやるぜ!!」
美紗先生の言葉を遮り、五月蝿く大声を出したのは、渡辺弘樹だ。
あの馬鹿、ステータス高いから調子づいたな。
「そうだな!俺たちがいれば魔族なんて楽勝だよな!」
「「「「「おう!」」」」」
うわぁぁ、男子のほとんどがステータスで調子乗ってる。女子もなんかやる気を出してるのがいるな。これはやばいな。
「でも、今まで戦いとは無縁の世界で生きてきてたのに、戦えないんじゃないの?もう少し考えようよ。」
意を決して提案してみたが・・・・
「あぁ、お前俺達のステータス見てないからそんなこというんだよ。」
「そうだ、そうだ!」
いや《鑑定》で見てるから、全員の把握してるんだけど。言えないよな、ステータスクラスメイト全員に負けてるから何されるかわかったもんじゃない。まぁ、俺は参加しなければいいだけの話だな。
「そう言えばお前のステータス見てないな。見せてみろよ。」
おっと、これは嫌な予感だ、幸いなことに《鑑定》のスキルを持っている奴がいないから、《隠蔽》を発動しよう。unknownのところとスキル、LUKは60にして全て隠すか。よし、これでOK。
「はい」
「どれどれ・・・・?くっ、くくく、クハハハハァ!!ステータスほとんど60って。どんだけ雑魚いんだよ!職業もスキルもないって!はははっ、だからびびってんのか?ほら、俺たちのステータスはお前の倍近くあんだよ!お前と同じじゃないんだよ!」
「ほんとだ、雑魚だな!」
「やっぱ、能無しは[無能]だな!ギャハハ!」
「・・・・・・・・。」
予想はしていたがやっぱり、見下してきたな。まぁ、こっちしても[無能]と周知の事実となった(隠蔽したけどね)から、これでのんびりと過ごせるだろう。
「はぁ、仕方がありません。アルガスさんその話お受けします。ですが、非戦闘職やステータスが低い生徒に関しては安全を保証してください。」
男子全員(俺はもちろん、泰人も反対していたようだ)と半数の女子(戦闘職やゲームやアニメが好きそうな奴ら)の意見で折れた美紗先生は話を受けると言ってしまった。
「申し訳ありませんが、非戦闘職の女性ならともかく、男性や《治癒師》など支援職には戦闘に参加していただきたいのですが・・・・。」
「どうしますか?桐生君?他のみなさんもどうしますか?」
美紗先生が聞いてくる。oh......、断ったら、強制参加と言う思いが見え見えのアルガス(もう、呼び捨てにしてやる)に何されるかわからんなぁ。これは受けるしかないようだ。女子たちはそれなりに決めたようだ。そんな悩んでいる俺を見て、隣では弘樹たちが嗤っている。
「なんの役に立てるかわかりませんが、微力ながら手伝わせていただきます。」
「桐生君がそう決めたなら、先生は止めません。」
「ありがとうございます。では、お部屋にご案内します。1人1部屋になるので、ご安心を。それと明日以降、男性の方と参加希望される方は訓練が始まりますので、体を休めておいてください。では、お願いします。」
アルガスがそう言うと、後ろに控えていた兵士たちが、部屋に案内してくれた。
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そして、豪華な夕食を済ませ、案内された部屋で休憩していると、ドアをノックされた。
「開いてます」
と返すと、来たのは泰人と詩音だった。
「よう、紅、さっきはとんだ災難だったな。」
「大丈夫?紅君」
「心配ありがとう。戦闘に参加したくなかったんだけどな、アルガスの顔を見たら、やれよって顔しやがるから、仕方なくやるハメになっちまった。」
「そうだな、あのアルガスというじいさんなんか気に食わねぇんだよな。」
「でも、仕方ないよ帰る手段がないんだから。」
そうなのだ。一度召喚すれば、現段階では帰還することができないらしい。文献にある召喚者は全員この世界で死んでいっているとのこと。これらは夕食時にアルガスに質問したらこう返ってきたから間違いないのは確かだ。
「まぁ、死なない程度に適当に流すさ」
「縁起でもないこと言わないで!」
「今のはお前が悪い。冗談でもそんなこと言うなよ。」
おっと、冗談でだったのに、速攻怒られた。
「あー、それと二人には話しておこうと思ってたんだ。実は・・・・」
俺はステータスのことを二人に教えた。《鑑定》と《隠蔽》やunknownのことを、すべて言った。
「『unknown』かぁ、職業にも、称号にも、スキルにも、あるんだもんな。スキルについては条件クリアで解放とあるからいいとしても、職業、称号は変化するのかしないのかもわからんな。もしかしたら、解放できれば、ステータスが上昇するんじゃないか?」
「うん俺も、そう思うんだけど、条件がな。まぁそれはぼちぼちとかな。」
「二人とも無理だけはしないでね。」
「そういう詩音こそ、迷宮に行かなければならないんだから気をつけろよ、ステータスは俺より高いけど、出来るだけ俺が守ってやるよ。」
「う、うん。ありがと!」
「ったく、素でやって鈍感なんだから、世話ねぇよな。」
「・・・・?まぁ、明日から訓練が始まるし、今日は色々あったから、早めに休もうぜ。」
「そうだね、また明日。お互い頑張ろうね!」
「だな。しっかり明日に向けて準備しますか。じゃあなお二人さん。」
「おう、お休み」
二人は部屋から退室していった。
「はぁ、」
訓練が、嫌な予感がするな・・・・、こういう予感って、よく当たるんだよなぁ
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えっと、美紗先生、泰人、詩音とステータス公開。
大堂美紗
職業 調合師
種族 人族
称号 異世界人 クラスを束ねる者
HP 115/115
MP 240/240
PP 100/100
ATK 110
DEF 150
STR 150
INT 300
RES 156
DEX 200
AGI 143
LUK 210
〈スキル一覧〉
・調合
ポーション、MPポーションを作れる。(市販のものより効果が2倍。)MP10消費
・MP回復速度(中)
MPの回復速度が2.5倍になる。(一般的に10分にMP最大値の7%回復、よって、7分30秒で7%回復)
〈ユニークスキル一覧〉
・MP譲渡
指定した相手にMPをあたえることができる。(MPの最大値より与えられない、自身の最大値を超える量を譲渡できない。)
・癒しの声
癒したいと思い、その状態で指定した相手と話すと、相手のHP.MP.PPを30回復させることが出来る。(再使用に15分かかる)
夕凪泰人
職業 双銃士
種族 人族
称号 異世界人
HP 175/175
MP 200/200
PP 200/200
ATK 185
DEF 147
STR 150
INT 165
RES 156
DEX 190
AGI 180
LUK 180
〈スキル一覧〉
自動回復(中)
回復量が2.0倍になる。(HP/MP/PPを10分ごとに最大値の7%回復する。よって、10分ごとに14%回復)
銃の心得Lv.5
(銃を扱うのに必須スキル。Lvに応じて射撃スキルが増える)
・火魔法Lv.1
・闇魔法Lv.1
〈ユニークスキル一覧〉
・限界突破
・双銃
一度に2つの拳銃をあつかうことが出来る。
・魔弾生成
MP5消費し、属性(所持している属性魔法のみ)を持つ、魔弾を生成できる。
結衣浜詩音
職業 治癒師
種族 人族
称号 異世界人 学園のアイドル
HP 157/157
MP 200/200
PP 167/167
ATK 146
DEF 173
STR 100
INT 175
RES 190
DEX 150
AGI 150
LUK 149
〈スキル一覧〉
・自動回復(中)
・回復魔法Lv.5
癒しを司る魔法(使用できる魔法/ヒール・ハイヒール・パーティヒール・ディススペル)
〈ユニークスキル一覧〉
・超回復
回復魔法を使用した場合、回復量を2倍にする。
・限界突破
頑張ろうね、作者よ・・・・
ステータスはこんなに大変なのかと思いますた・・・・