現代詩 すれ違い
すれ違い
人生はすれ違いの連続で成り立っている
子供の頃遊んだ友達も
今は遠い昔の話し
永遠に続くように思った友情は
いつしか心がすれ違うようになり
そして別れていった
十歳には十歳の友人がいて
二十歳には二十歳の友人がいた
永遠を思わせた友情も
別れがあり
すれ違っただけの人になり
人生はすべてすれ違いの連続だと
言葉を交わしてすれ違った人
言葉も交わさずにすれ違った人
愉快な時間を共有した人も
不愉快に思って別れた人も
みんなすれ違った人ばかり
人はみな
すれ違いながら
人生を送っていく
現在交友がある人も
これから交友が始まる人も
いずれもいつかはすれ違って
戒名になって逝く