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孤独なヒーロー達  作者: 林 秀明
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第九十七話 翔太と亮

「亮!!」何年振りか見る友の姿にショーは駆け付けようとした。


「近寄るな!!」大きい声ではないが線の太い声が静寂の公園に広がった。


「何でだよ。今までどこに行ってたんだよ!」


「俺は俺の覚悟を持って今日お前に会いに来た。相変わらずだなショー。何も変わらないな」


「亮こそ……白銀の髪が相変わらず綺麗だね。すぐに君だと分かった」



少しの間互いが互いに見つめ合った。二人とも何から話そうかと迷っていた。


「……あれからいじめられてたのか?」


「そう……亮がいなくなってから狛犬を中心にいじめてきた。あの時は辛かった」


「そうか……ごめんな。今はどうなんだ?」


「新しい友達が出来て楽しいよ。狛犬達もいじめてこなくなった」


「ヒーローになったんだろ?」


「えっ!?」


少しの間静寂になる。草花が風に揺れる音がはっきりと聞こえてきた。


「なんでそれを知ってるの?」


「以前火災現場から母子を救出する記事が新聞に載っていた。その中に翔太の名前と行動が載っていてね。もしかしてと思って」


「亮に守られてばかりじゃ駄目だと思って。強くなって君を探そうと思ってヒーローになったんだ。亮

は?」


「俺は……」


風が急に止んだ。揺れていて草花が静止し、天を向いていた花が地面へとゆっくり芽を下ろした。


「翔太をこの手で倒しに来たんだ。自分のこの手でな」


亮の黒い瞳が青色へと変わっていくのが暗闇でも分かった。

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