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孤独なヒーロー達  作者: 林 秀明
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第八十二話 突撃!!

「じゃあ早速敵地へと乗り込もうよ。マリ姉を探しながらさ。確かスパイダーは西軽井沢の古城に住んでる高倉でしょ?」

マゴは枕を横に置き、携帯のインターネットで検索をしだした。

「ちょい待ち! そんなんで絶対見つかるわけないし、見つかったとしてもそれは絶対罠やぞ」

「……確かに。こちらがアクセスする事によって相手の防壁が強化するかもしれん。慎重に探した方がいい」

ウルフは頭を悩ませ、右へ左へとうろうろする。

「でも何もしないと始まらないよ。グズグズしているとブラック・i団の力は増すばかりだよ」

「そうですね。ニュースでもここ数日で何件か報道を取り上げています。世間が目にする頻度も多くなってきました」

キンジョーはパソコンを開け、一枚の写真を見せた。そこには黒衣を着た者が少女を連れ去ろうとしている。少女は決して帰って来ず、一部の報道では地下室で人体実験が行われていると噂されていた。

「ネットも無理、聞き込みも危険となれば……」

「図書館とかどないや? 地域の図書館やったら郷土資料も扱っているし、そこで古城に住んでいる高倉の事聞いても誰も不信がれへんやろ?」

「そうだな!!」

ウルフの足が止まった。足はゆっくりと本間の方向へと向かっていく。

「本間! ショーと一緒に西軽井沢の図書館へと向かってくれ。そこで敵の情報の収集を頼む」

「えっ!? ショーと二人きりっで!? アイちゃんは?」

「アイとキンジョーはリボンが完治するまでここにいてもらう。俺とマゴは再度マリ姉の情報を聞き込みに居酒屋『ダイス』へ行く。」

「殺生やわー。時給欲しいわー」本間は地べたへ座りうな垂れた。

「この町を……この世界を救う一歩なのよ。本間頑張って!!」アイは本間の肩をたたき、その後ゆっくりと手を置いた。

「よっしゃー。行ったるでー。火の中、水の中、穴の中、俺に怖いもんはないんや。ショー行くでー」

本間は勢いよく立ちあがり、振り返らずに部屋の外へと走って行った。ショーもあわてて遅れずについて行く。

「ショー気をつけてね。絶対に無理はしないでね」

リボンは心配そうな顔で見つめた。

「大丈夫。リボンの覚悟を見たら僕も頑張らなきゃと思った。必ず情報を見つけてくるよ」

ショーはウルフから携帯を受け取り、走って行った。

「リボン、ショーの事が好きなんじゃ……」

マゴの顔に再び枕が剛速球で飛んできた。マゴは何も出来ず床にひれ伏した。周りからは笑い声が絶えまなく続いた。

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