第三十五話 新たなる仲間②
トイレを出ると、ウルフが奥のテーブルから手を振っていた。
「こっちだ!!」
席へ近づくとウルフは席を詰め、ここへ座るようにと合図をした。マゴと一緒に席を座ろうとした時、反対側のきれいな女性と目が合った。
「はじめまして」
ショーは少し緊張をしながら云う。
「どーも」
女性は気軽に返事をし、髪をなびかせる。年は自分たちよりもはるかに上だろうか。ロングヘアーで赤紫をした髪の色が異様に目立って見える。席順としては、奥からウルフ、ショー、マゴ反対側に奥から女性、リボンとなっている。
「早速紹介するぞ。こちらの方は飯島真理子さんだ。通称マリ姉。そしてマリ姉、こっちがショーで、あっちがマゴだ」
「はじめまして、水飴翔太といいます」
「立石優一です」
二人は面接の自己紹介みたく丁寧に言う。
「こちらこそどーも。君たちよりちょっと年上だけど…マリ姉って呼んでね。よろしくね」
親しげに微笑みかけてマリ姉は言った。こういった場は慣れているみたいだ。
「マリ姉は仕事って何されてるんですか?」ショーは興味津々に聞く。
「キャバクラのお姉さん、通商キャバ嬢よ」
「先生!! リボンを連れてどこ行っているんですか!!」
ショーはウルフの無鉄砲さに声を大きくした。
「違うのよ。ウルフ達とは仕事に行く途中であっただけよ。声を掛けられ、私から入りたいって言ったんだから」
マリ姉は落ち着いた言葉でウルフを弁明する。
「どうしてヒーロー部へ入りたいって思ったんですか?」
リボンは顔を覗かせて言った。マゴも顔を上げ、興味の目線を送る。
「それをみんなに言おうと思ってね。ほら私…こういう仕事しているから中々団に入れなくて…でも仲間が欲しいの。…ある野望を成し遂げるために…」
マリ姉の顔が少し真剣になった。
「どんな野望だ?」
ウルフも気を感知し、真顔になる。
「それはね…」
その瞬間みんなの携帯に一斉にヒーロー緊急通報が鳴り響いた。




