第0話 ~プロローグ~
・・・目が覚めると、船の中にいた。
さっきまでは、家にいたのに・・・
ほかにもたくさんの人がこの船の中にいた。
なぜ、わたし・・・白銀さゆりはこんなところにいるのだろう?
ていうか、なぜわたしは、こんな格好をしているのだろうか?
いまのわたしの格好は、シンプルなマキシワンピースで、上になにかを羽織っている服装だ。
それに、いつも使っている刀がない。
扇子はここにあるのに。
この扇子は、とても不思議な力を持つ。
わたしの刀・・・いや、妖刀と同じくらい・・・いや、それ以上の力があるんだと思う。
ピンポンパンポーン
という呼び出し音がなり、アナウンスが流れた。
女性の声だ。
「みなさんこんにちは、あなたたちは選ばれた者です」
というアナウンスが流れだした。
(一体、何に選ばれたんだろう?)
わたしはそう思いながら、アナウンスを聴いていた。
「ここにいる人は、超能力などの不思議な能力を持っているひとたちです。
2800人の者が、ここにいます」
といった。
(わたしの他にも、たくさんのひとがいるんだなぁ・・・)
わたしは、死んだ超能力者を呼び出す能力と、他人の視界を見ることができる能力を持っている。
この超能力のせいで、みんなに化け物と言われてきた。
今となってはもう、慣れているけど・・・
でもやっぱり化け物扱いされるのは・・・とても辛い。
「あなたたちに、ある試練を出します」
といった。
(一体、なんの試練なんだろう・・・)
そう思いながら、あとに続くアナウンスを聴いた。
「あなたたちには、犯罪者と闘っていただきます
犯罪者を殺しても、罪に問われることはありませんので、ご安心を
(何言ってんの!? 犯罪者と闘う!?)
「日にちがたっていくと、犯罪者も強く、凶悪になっていきます。
負けたらここでゲームオーバー、死にます。
ここは異世界ですが、ゲームオーバーになると、現代の世界に戻れません。
つまりここで死ぬと、現代世界でも、死んだことになります。
詳しい説明は20分後に
みなさん、生き延びましょうね・・・」
というアナウンスが流れた。
(負けたら死ぬデスゲームってことか・・・)
と、わたしは考えた。
なぜかわたしは、焦る気持ちはなかった。
冷静だった。
命なんて・・・もうとっくに捨ててるから。