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戦国不精で何が悪い〜米作りとか面倒なのでやめました〜 ―神様のチート、無意味でしたよ。人口比10対1の東北なのに、なぜか天下が見えてきたかも―

作者:犬童好嬉
最新エピソード掲載日:2026/05/28
戦国時代、はじめました。
気がつけば、現代からこの時代へと転生していた。しかもどうやら、神か仏の“チート特典”付き――のはずだった。
だが授かったのは、救荒作物らしき曖昧な代物。
手を出せる頃には、もう使い物にならない、実質、何も持たずに放り出されたのと変わらなかった。

やる気は見事に砕け散り、気づけば縁側でごろごろするだけの日々へ一直線。
かくして、何もしないまま七年が過ぎた。

ここは陸奥の果て、後の世でいう福島県双葉郡浪江あたり。
畿内とは比べものにならないほど人も少なく、力も遠い。人口差は畿内と比較してざっと十倍とも言われるこの地から、天下など夢のまた夢――のはずだった。
だが、貴丸はふと気づく。
寒冷な土地で不安定な米作りに固執する必要など、本当にあるのか。稗や粟、麦や蕎麦で腹を満たし、海と山の恵みを活かせば、むしろ“飢えない領地”は作れるのではないか、と。
「米など、領主の見栄だよ、見栄」
そう嘯く不精者の嫡男は、動かない。
自分では動かない。ただし、屁理屈を捏ねて周囲を動かすことだけを考えている。
やがて人が集まり、食が満ち、気づけば力が集まり――
これは、戦わずして始めるつもりだったはずの男が、なぜか戦国の世に躍り出てしまう物語。
後に“戦国不精”と呼ばれることになる、一人の『もののふ』の、やる気のない成り上がり譚である。

歴史ものは初挑戦ですので、どうか肩の力を抜いて、ゆるりと見届けていただきたい。(いや、マジで)

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