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第48話:茶々、月影に咲く──血統と未来への決断

天正十六年──


聚楽第にて、ある夜。 秀吉はひとり、月を眺めていた。


その耳元で、ナニワが静かに告げる。


ナニワ『豊臣政権の未来安定化のため、御子誕生が望ましい。

    遺伝的・政治的観点より、織田家との血統融合を推奨。』


「……織田の血、か」


信長の姪にあたる、茶々── かつて小谷城で母・お市と共に救われ、今は秀吉の保護下にある女。


ナニワ『茶々殿、民心・武家評共に良好。 側室迎入による内部支持率向上見込:高。』


「ナニワ、そんな計算することか……」


それでも、天下の道を固めるため。 秀吉は、茶々を静かに呼び寄せた。


「ワシには……まだ夢があるんだわ。そんだで、一緒に歩んでくれんか?」


茶々はしばらく無言のまま月を見上げ、そして静かに頷いた。


数年後──


聚楽第の庭に、新たな命が芽吹く気配。


茶々は懐妊し、秀吉の顔にも柔らかな笑みが戻った。


だがその裏で──


ナニワ『演算ユニット温度上昇。 記憶保存帯域:劣化進行中。』


栄華の陰に、 ナニワの終焉が、確実に近づいていた。

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