第41話:天下への道──信長なき戦国、猿がゆ
光秀を討ち果たし、京に凱旋した秀吉。
だが、戦国の乱世は、主君亡き後の空白を許さなかった。
「信長様の跡継ぎは、誰や……?」
家中が揺れる中、柴田勝家、丹羽長秀、滝川一益、そして徳川家康と、
織田家に縁ある実力者たちがそれぞれの立場から動き始める。
そして──運命の清洲会議。
清洲城に集まったのは、織田家の有力家臣たち。
秀吉は巧みに会議の流れを読み、開始早々から主導権を握った。
ナニワ『勝家派:三法師擁立と同時に、信雄・信孝を補佐に据えた分権体制を望む。
丹羽派:中立。秀吉派:統一政権を狙い、三法師擁立を利用し主導権奪取の狙い。』
「三法師様を中心に据えて、みなで支える。それが信長様の御遺志を継ぐ道やろが!」
声を荒げる勝家に対し、秀吉は冷静に言い放った。
「けどな……兵を挙げて光秀を討ったんは、誰だ? 民の不安を収めたんは、誰だ?
だで、ワシに任せてくれ。信長様の夢、ワシが引き継ぐわ」
場は一時、凍りついた。 しかし、秀吉の圧倒的な軍功と民望、
そして何よりナニワが裏で操る情勢分析が、 諸将の判断を誘導した。
ナニワ『丹羽長秀、協調姿勢確認。滝川一益、中立維持。 全体動向:秀吉案、支持優勢に転換。』
勝家も、秀吉の勢いを認めざるを得なかった。
こうして、三法師擁立と共に秀吉が織田家内での影響力を確立。
新たな秩序の礎が築かれた。
だが、柴田勝家は決して納得していなかった。
「わしは……納得しとらんぞ、猿……!」
越前に戻った勝家は、諸将を招集し密かに兵を挙げる準備を始める。
ナニワ『越前方面、軍事物資の動き急増。 情報網によれば、勝家軍、総動員の兆候。』
「やっぱり、来よったわ……」
秀吉はすでに準備を整えていた。
播磨から北陸へ抜ける補給路を確保し、諸国の支持を集める。
ついに両雄は、賤ヶ岳で激突する運命となる。
「信長様の名を汚す者には、容赦せん……!」
秀吉の天下取り編が、今、真の火蓋を切った──。




