第26話:室町幕府、滅亡──信長の天下、始まる
元亀四年(1573年)。
戦国の大きなうねりの中、 かつて日本を統べた政権、室町幕府は最後の灯を迎えていた。
十五代将軍・足利義昭。
「朕は、征夷大将軍なり!信長ごとき、成り上がり者に屈するものか!」
信玄の死という好機を得た義昭は、 朝倉義景、本願寺顕如らと結び、 再び織田信長に牙を剥いた。
だがその牙は、既に磨耗していた。
【槙島城の包囲】
義昭は、京郊外の槙島城に籠もり、挙兵。
藤吉郎は、信長の命により京周辺の物流と連絡路を遮断。
ナニワ『城内兵糧:残3日。京市中、義昭支持者ほぼなし。』
「義昭様……まだあの手札で勝てると思ってるんか……」
織田軍は、明智光秀、佐久間信盛らの軍勢で槙島を包囲。
わずか数日で義昭は観念することとなる。
【信長の宣言】
「室町幕府──ここに終わる!」
信長は、将軍義昭を追放し、 正式に将軍職を空位としたまま、幕府そのものを無力化。
武によって秩序を築く。
それが、信長の“天下布武”の本質だった。
「公方が消えても、ワシらの国は揺るがへん。これからは力と理が支配するんや」
藤吉郎は、ナニワのデータが記す“未来の日本”の幕開けを、 今まさにこの目で目撃していた。
【政の座──空白の頂】
室町幕府が消え、将軍なき時代が始まる。
だがそれは混沌ではなく、 信長という一人の男による新たな支配体系の誕生であった。
「これから先、誰がこの国の頂に立つのか── それはまだ、定まっちゃおらん」
藤吉郎の胸に灯る野望。 ナニワもまた、静かにそれを肯定するように光る。
ナニワ『足利幕府消滅。支配構造:リセット。 次なる支配者、未定。新時代、構築可能性:高』




