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第17話:将軍と幕を開ける者──信長、京の政に触れる

永禄十一年初春、京の町は緊張の空気に包まれていた。


室町幕府の十三代将軍・足利義輝が亡き今、 幕府は後継者選びに混乱していた。


そこへ、信長が動く。


「足利義昭様……わしが、あんたを次の将軍に押し上げる」


信長がそう口にした時、家臣団の間に衝撃が走った。


「尾張のうつけが、京の将軍を擁立だと……?」


その中、最も積極的に信長に同調したのが──木下藤吉郎だった。


「これは、ただの政やないで。未来の世の礎づくりや」


ナニワ『足利義昭:政治能力中・軍事支援必要。推奨:後見役として政権掌握の布石を敷く』


信長と藤吉郎は、義昭を奉じて上洛し、京の掌握を目指す。


この時期、藤吉郎は重要な出会いを果たす。


一人目は、三河の若き当主・松平元康(のちの徳川家康)。


「猿というのは、お主か? ……よく動くし、よく喋る」


「そっちも、よく睨むし、よく笑わんわ」


信長の仲介で、両者は初対面ながら即座に通じ合う何かを感じ取った。


もう一人は、比叡山より下山してきた才人──明智光秀。


「戦だけでなく、治める才もある……おぬし、只者ではないな」


「そんな堅っ苦しいこと言わんと、ちょっと笑ってみぃや」


冷静沈着な光秀と、柔軟で大胆な藤吉郎。


この時の出会いが、のちに大きな運命を呼ぶこととなる。


義昭を奉じた信長は、京への道をひた走る。


道中、各地の門前町や武士を従え、 “新しき世”をつくるための機運を高めていった。


その中で、木下藤吉郎の名はますます知られるようになる。


そして──信長軍は、京を制圧。


義昭を第十五代将軍に据えることに成功する。


「世は、変わる」


信長がそう言い切った瞬間、藤吉郎は思った。


(この人の下で……時代を変えてみせる)

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