第9話 女の子に挟まれて
「そ、それはちょっと… 僕たち付き合ってる訳じゃないんですから」
「うーん、それでは、ふうはどうですか? これならニックネームみたいで別に可笑しくないと思いますが」
「呼び捨ては、やっぱり出来ないからふうちゃんなら良いですよ。」
「ありがとうございます!それじゃ白鳥くんの事は、まーくんって呼んでも良いですか? 」
「もちろん良いですよ! 」
「それじゃ決まりですね」
ふうちゃんが嬉しそうにしていると今度は恥ずかしそうにしながら左の女の子から話しかけられた。
「あの、白鳥先輩、私は、1年2組の冬海 由梨花と言います。
私の事は、ゆりって呼んでください」
「ありがとうございます!それじゃ同じく呼び捨ては、やっぱり出来ないからゆりちゃんって呼ばせて頂きますね。
それと先輩じゃなくて普通に呼んでくれて良いですよ」
すると、ゆりちゃんは更に恥ずかしそうにしながら小さな声でこう言った。
「私もまーくんって呼んでも良いですか? 」
「もちろん良いですよ! 」
「ありがとうございます! 学校に来て良かったって久々に思うことが私、出来たような気がしています」
「そう言って貰えると僕もすごく嬉しいです」
その後僕たちは、初対面と言うこともありあまり話さなかった。
そしてお昼時間になってすると早川先生がやって来た。
「皆さん頑張って過ごせてますか? 」
ふうちゃんとゆりちゃんは、元気よく返事をする。
「はい! 」
「白鳥くんは、どうかな? 」
「楽しいのは楽しいのですが、女の子に鋏まれる事なんて今までなかったから変にドキドキしてしまってはいますね」
「確かに二人とも可愛いからね~」
するとふうちゃんとゆりちゃんの顔が急に赤くなった。
「それでは今からお昼時間にしますが、とにかく無理をしないことを守ってくださいね」
それから僕たちは、お昼ご飯の時間になっていくと早川先生も加わり僕は、さらに緊張感が増してきてしまうのである。