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第4話 特別授業

「やっぱり高校を卒業するには、最低限の学力が必要だと思いますので、これからも頑張っていきたいと思います。」



「そうなんだね。そう言えば親の方は、いますか? 」


「いえ、父親は別の家に住んでまして母親は、病院に検査しにいってるため後2時間くらいは帰ってこないと思います」



「あっ、嫌なことを聞いてしまったね。ごめんなさい」


「謝らなくて良いですよ!気にしてませんので」


 すると早川先生は、鞄からボールペンをいきなり取り出しながらこう言った。


「良かったら今から私と勉強しない? 」


「いえ、ですが担任を受け持っておられるなら疲れてると思いますし、他に訪問するところもあると思いますから」



「それなら大丈夫だよ! 今日は訪問は、白鳥くんの家だけだし、私の家までそんなに距離もないから大丈夫よ」


「それじゃお願いします」


 こうして僕は、早川先生の特別家庭訪問授業を受けることにした。


 そして僕たちは、自分の部屋にゆっくりと移動していく。



「それじゃどの教科から始める? 」


「そうですね…美術でしょうか? 風景画とかであればある程度描けるのですが、人物画はものすごく苦手で、他の人が見たら退()いていきそうなくらい酷い仕上がりにしかならないですね」



「そうなんだね。私も人物画は得意では無いけど、コツがあるとしたら好きと思う人の絵だと、意外とそこそこ描けたりする可能性は高いかな。


 後は上手くかこうと一切意識しないことだね。


 意識すればするほど緊張しすぎて下手になってしまうからね」


「そうなんですか! 勉強になります」


 それから僕は、コツを教えて貰いながら絵を描いていくが、あまり上手くは仕上がらなかった。


「少しは良くなったんじゃないかな? 」


「いえいえ、まだまだだなって思いますね」


 それから僕は、数学を少し教えてもらったのだが、個別指導のため僕と早川先生との距離があまりにも近くて少しドキドキしてしまったのであった。



「それでは、そろそろ帰るね! 今日は本当にありがとう。お母さんが帰ってから私が来たことについてちょっとで良いから伝えておいてね」


「分かりました!伝えておきます。こちらこそ教えてくださって本当にありがとうございます」


「また来るからね」


 早川先生は、明るくそう良いながら帰っていった。

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