表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/40

第35話 初挑戦

「確かにそうだな… 俺も年齢がいってきてるから、引き継いでもらう人を探しつつあったからな」


「それにお父さん、良い巻き寿司を作るときは手の大きさもある程度問われてくるって言ってたから、どうかなって思うんだけど」


 ゆりちゃんがお父さんにそう言うと僕たち3人にこう言った。


「具材も余りすぎてる事だし、せっかくだから、みんなでそれぞれ巻き寿司を作ってみないかな」


 するとふうちゃんが嬉しそうにしながら言う。


「良いんですか!ありがとうございます」


 一方僕は、料理の歴が浅いため少し不安になっていて一言呟くとゆりちゃんのお父さんは、こう言ってくれた。


「僕には出来るのかな? 」

「最初は誰もが不安になるもんだから気にするな! 楽しくやってみろ」


「ありがとうございます!分かりました」


 ちなみに僕とは正反対にももっちは、やる気満々のようだ。


「絶対、おいしい巻き寿司を作ってやる! 」


 そして僕たちは、手洗いをしっかりしてから各自で巻き寿司作りにチャレンジすることになったのだが、やる気満々だったはずのももっちは、具材を上手く挟めず早くもやる気がダウンしている。



「なんで、上手く具が挟めないの? ゆっくりしてるのに」


 するとゆりちゃんのお父さんが説明する。


「具材ひとつ挟むのも難しいのが、巻き寿司で早くしすぎても具がこぼれやすいし、愛川さんみたいにゆっくり慎重にやりすぎてもこぼれる可能性があるから、気にしなくて良いよ」


「そうなんですか。でも悔しいです」


 一方ふうちゃんは、具材を挟むのは、何とか出来たみたいだから、次の巻くところで上手く負けず少し崩れてしまった。


「あーあ。上手く出来なかったよ。巻き寿司を作るのってこんなにも大変なんですね」


「簡単じゃないよ!俺も上手くなるまで時間かかったからな」


 そして僕は、何とか一本の巻き寿司を完成させた。


「これで宜しいのでしょうか? 」


 するとそれを見たゆりちゃんのお父さんは、驚いていた。


「なかなかやるなー!巻き寿司作りは以前にもあるかな? 」


「いえ、食べたことなら数えきれないほどありますが、作るのは初めましてですけど… 」


「初めてには、思えないけどな。素晴らしい逸材だ! 由梨花のスカウト力も素晴らしいぞ」


「そんなことないよ。ただもしかしたらって思ってお父さんに話してみただけだから」


「こりゃ、練習を積んでいけば、三代目店長になるかもな」


 ゆりちゃん「まーくん、すごいじゃん! 」


「そんなことないよ。ただ僕は、巻き寿司は食べるのが好きだっただけだから」


 ももっち「私のとは、比べ物にならないよ!これは美味しそうだよ! 」


 ふうちゃん「さすがまーくんだよ」


「自分では上手く出来ないだろうって思っていたからね」


 それからそれぞれの巻き寿司が仕上がり、食べ比べを行い、日が暮れてきたため帰る時間になった。


「そろそろ僕は、帰らないといけない時間だ」


 ふうちゃん「あっ、私も帰って宿題しなくちゃ」


 ももっち 「私も帰らないと親に怒られてしまう」


 するとゆりちゃんのお父さんは、みんなにこう話す。


「みんな、今日は来てくれてありがとう!まだ遊びに来てね」


「僕たちの方こそありがとうございました! 」


 こうして僕たちは、貴重な体験をしたのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ