第27話 女同士の決戦
そしておはじきカーリングが始まり最初にふうちゃんがおはじきを弾いていき20点のところに止まる。
「あーあ、真ん中の100点がほしかったのに」
すると早川先生が言った。
「カーリングだからまだ分からないわよ。次の冬海さんが三上さんのおはじきに当たって押し出すような結果になれば100点になるかもしれないから」
「そうなんですか!それならまだチャンスありですね」
続いてゆりちゃんが集中力を高めながらおはじきを弾いていくと、ふうちゃんのところにはギリギリ当たらず50点のところに止まる。
「やったー! 50点だ」
初戦は50-20でゆりちゃんが制し決戦進出を決めふうちゃんは悔しそうにしている。
「あーあ、もう少しだったのにな」
すると早川先生の気合いも入っていく。
「教師キャリア10年の私が負けるわけにはいかないからね」
「先生には悪いですけど、ここは女同士の決戦ということで手加減はしませんよ」
「望むところだ!教師の意地を見せるぞ」
そして先攻の早川先生は、素早くおはじきを弾いていき、教師の意地を見せつけるかのように最高の100点のところに止まる。
「よし、100点だ! 」
「まだ分からないですよ!必ず逆転して見せます」
続いてゆりちゃんがおはじきを弾いていくと先生のおはじきを前に押し出して先生のおはじきを30点のところにやって、ゆりちゃんのおはじきは、なんと100点のところに止まる。
「やったー!100点で優勝だ」
「そんなバカな。教師キャリア10年の私が逆転負けするなんて」
僕は、ゆりちゃんに言った。
「優勝おめでとう!すごい逆転だね」
「ありがとう!これで私がまーくんと一緒に寝られる♪ 」
冬海 由梨花は『逆転○』が身に付いた。
『逆転○』とは、逆転できるシーンになると能力がアップ。
こうしておはじきカーリング決戦は、逆転勝ちでゆりちゃんが優勝した。
そして早川先生とふうちゃんは、まるで不幸なことがあったかのように暗くなりながら隣の部屋に移動するのであった。




