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第13話 溢れ出す感情

「でも僕は、男として聞いてはいけないことを聞いてしまったような気がしてるから」


「そんなことないよ!私が話始めたんだから」


 するとゆりちゃんは、半泣き状態でふうちゃんに言った。


「ふうちゃんがまさかそんな辛すぎる経験をしたなんて知らなかったよ」


「ゆりちゃん…でもね、これで終わりじゃないの。

 これで終わりなら私は、もしかしたら保健室登校にならなかったかもしれない。仲の良い女友達にその事を話したの。


 そしたらその友達は、誰にも言わないから安心してって言ってくれたんだけど、その翌日、学校に行ったら男子生徒から『三上、赤ちゃん出来ない身体らしいな』って言われてものすごく衝撃だったよ。

 それで私は、ものすごく衝撃を受けてはいるものの、この件についてバラした犯人は、その友達しかいないって思ったけど念のため、その男子生徒に聞いてみたの。

『それ、誰から聞いたの? 』


『末松が色んな人に言いふらしてるのを聞いたんだけど…』


 つまり友達と思っていた子がみんなに言いふらしてる事が確認できたの。


 しかし、それから友達本人にその真実について聞いたみたけど、本人は否認していて認めようとは一切してくれなくて、そこから色んな人からいじめられるようになってしまったの。


 ちなみにその子の親と裁判に持ち込んで裁判したけど、結局証拠不十分と言うことで無罪と言う結果になって私は、誰とも触れたくないって思っていたの」


 僕は、あまりにも悲しすぎるため、どう言葉をかけてあげれば良いのか分からず困っていると僕にこう言った。



「ねぇ、まーくんは、もし彼女が出来たとしてそう言った身体であることを知ったら嫌かな? 」


「僕は、全然嫌じゃないよ!むしろもっと好きになるよ。

 僕からしたら話しにくいをわざわざ話してくれたんだって思うし、本当に彼女の事が好きなら関係ないと思うから。


 場合によっては、そのまま彼女を抱いてしまうかもしれないね」


 その話を聞いたふうちゃんは、涙を流しながらいきなり僕に抱きついてきた。


「ち、ちょっとどうしたの」


「すこしだけこのままにさせて…」


「う、うん…」


 この時、目撃していたゆりちゃんは、こう思っていた。


「まーくんって本当に良い男だね!これは惚れてしまうよ

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