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魔法少女が終わらない! ~陰謀もギスギスもドロドロもありな全員死亡のバトルロイヤル展開から時間逆行魔法を駆使して目指せ大逆転ハッピーエンド!~  作者: 天都ダム∈(・ω・)∋
プロローグ 魔法少女の死に損ない

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☆『一回目』『一日目』『昼』☆ その5


 十二時三十分、無人島魔界の《迷宮》、攻略開始。

 十八時を目安に、一度戻ってきて情報共有を行う事、という取り決めだけして、各チームが動き出した。


「最後に回されたんだから入り口ぐらい最初に選ばせなさいよ!」


 というクァトラン本日二度目のワガママにより、ずかずかと一番デカい真ん中の洞窟に入っていくクァトランと、それを追いかけるラミア。まあ、気持ちはわからんでもない。


「じゃあ、お互い気をつけて」

「い、行ってきます……!」


 ミツネさんとファラフは右の洞窟、ニアニャとマグナリアは左の洞窟。


「あははははははは!」

「きゃああああああああああ!」


 クローネはルーズ姫を抱きかかえて大穴にダイブしていった。ということで……。


「私達は、これか……」


 滲み出てくる《魔力(エーテル)》の様子から、この先が《迷宮(ダンジョン)》であることは間違いないんだけども、木のうろっていうのは、なんかこう……かがまないと入れないほど狭いし、このさきは行き止まりでーす、みたいな罠だったら凄い嫌だな。じわじわ引き返さないといけなくなっちゃう。

 そうやって警戒してたら、メアが率先して、頭からうろ(、、)に顔を突っ込み、そのまま這ってゆく。


「んー……狭い……あ、でも奥はちょっと広くなってる、このまま行けるよ」


 なんか、がっ、ごっ、と角が色んなところに当たる鈍い音が聞こえてくるけど……。

 まあ、ためらってても仕方ない、同じく四つん這いになって、進むと、外から見ただけでは絶対に有り得ない長さのトンネルが、奥に奥にと続いている……。


「だんだん天井も高くなってきたかな……?」


 先導するメア、後を追う私。

 繰り返すが二人共四つん這いだ、そうなると必然、揺れるメアの尻が私の眼前に来ることになる。

健啖家は胸も尻も大きくなるのか、私に足りないのは栄養価……? 魔法少女の身体はエネルギー効率が非常に良く、代謝はあるものの排泄がほとんどない、つまり食べれば食べるほど育つ……しまった、こんな単純なロジックに気づかなかったなんて……!


「……リーンちゃん」

「何?」

「なんでボクのお尻を触ってるの……?」

「眼の前にあるから……」

「そういうことじゃなくて……ひゃあ! きゃっ!」


 ああ、尻が消えた!

 じゃなくて、メアが視界から失せると同時に、ぼすんと重量物が落下した音が聞こえた。段差があったらしい。


「メアー、大丈夫ー?」

「いたた……頭から落ちちゃった」


 顔を出して覗き込むと、メアはすでに起き上がってコスチュームについた砂をはらっている所だった。

 訂正、段差と呼ぶには少し高い。具体的に言うと立ち上がったメアの頭の位置より私が顔を出している、今通ってきたトンネルの方が高い位置にある。


 枝と根で編み込まれた部屋、というのが正しいだろうか。高さは6mぐらい、壁を形成している枝や幹、そこに生えた苔からぼんやりと茶色の《魔力光(エーテルライト)》が立ち上っていて、視界は通る程度の明るさはある。


 で、私も降りたいんだけど、このトンネル、幅が肩幅プラスアルファぐらいしかなくて方向転換出来ないから、うん、これ降りるとするとメアみたいに頭から行くしかないのか。


「リーンちゃん!」


 ば、とメアが両手を大きく広げた。


「おいで!」

「サンキュー!」


 抱きつくように飛び込み、胸部のクッションで衝撃を和らげてキャッチされて、


「わわわわわっ」


 勢い余りすぎて、受け止めるつもりだったメアの態勢がよろけて。


「あたっ、あ、ごめんね、ぶつかっちゃって……」


 背後にあった『なにか』に支えられて、かろうじて転ばずに済んだ。


「や、私も勢い良すぎた……ってか、メア」

「ん?」

「後ろにいるの誰?」

「うえーっと……」


 メアが振り向く、私も顔を上げる。

 全長2m強、なんて言えばいいのかな、こう…………この部屋と同じく、枯れ枝や蔦で編まれた人型の――――










「魔物じゃん!」

『ジュガガガガガガガガガガガ!』


 ひねりなく名前をつけるなら『ウッドマン』、とでも呼ぶべきだろうか。

 メアが私を突き飛ばすのと、細い枝を束ねて出来た太い腕を振り上げて、振り下ろす、単純な暴力。


「メア!」


 ぶん殴られたメアの身体が吹っ飛んで、地面に叩きつけられた。ウッドマンは覆いかぶさるようにして、さらに腕を振り上げ――――。


「痛い――なあっ!」


 再度振り下ろされる前に、メアが突き出した手から、圧縮された《魔力(エーテル)》の塊が放たれた。

ココアブラウン色の《魔弾(タマ)》が炸裂し、()()()()()()()()()()()()()()()()()()


『ジュガ……!?』


 木で出来た魔物のくせに、困惑する知能はあるみたいだけど、その一手は命取りだ。

 なにせメアはもう第二射を放っていて、頭部をしっかりと捉えている。

 ばぁん、と先程よりも大きな音がして、今度はウッドマンの上半身が弾け飛んだ。


「うぇー、ホコリまみれだぁ」


 立ち上がりながら、身体をバンバンと叩くメア。


「……思い切り殴られたけど、怪我は?」

「あ、大丈夫。リーンちゃんは?」

「おかげさまで無事……うん、なんていうか」


 二発目の《魔弾(タマ)》で核を撃ち抜かれたらしいウッドマンの身体は、そのままボロボロと崩れて、薄茶色の《魔力光(エーテルライト)》となって空間に溶けていった。


「強いなあ……!」


 夢見メア。

 彼女から放たれる濃密なココアブラウンの《魔弾》は、重く固く、そして凄まじい破壊力を持っている。


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