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村人Bは《もちもちの美肌》を手に入れた!





システム:村人Bが入室しました。





システム:運営Aが入室しました。





村人B☆「いやぁ、とても素晴らしい日であった」


運営A☆「話を聞く限り、とても素晴らしい日とは思えないのだが」


村人B☆「これは運営Aも行くべきだね! 俺だけがこんなひど――、素晴らしい目に合うだなんて許せないから」


運営A☆「何だよ。その激痛足裏マッサージみたいな勧誘は」


村人B☆「次の人柱は、お前だ!」


運営A☆「そのセリフで行くやつはいないぞ」


村人B☆「ならばこれでどうだ。レベル20になったし。それ以外にも経験によっていろんなスキルが取れたし」


運営A☆「レベル20は魅力的だが、『いろんなスキル』の中身は何だね、村人Bよ。後学のために教えたまえ」


村人B☆「説明しよう! いろいろとは、つまり《もちもちの美肌》《水魔性耐性》《苦痛耐性》《スライム特攻》だぁぁぁ!」


運営A☆「何かスキルの取れた理由が簡単に予想できるだけに願い下げだおらぁ!」


村人B☆「えー、行こうぜぇ、もっと同志を増やそうぜぇ」







システム:アリス・ガーゼットが入室しました。






アリス☆「やーやー、ワシは悪の秘密結社セヤロカーの諸君。総帥のアリスなのじゃ」


村人B☆「僕のいない間にいつのまにそんな組織がっ」


運営A☆「ついさっき? 知らんけど」


アリス☆「いやー。面白かったのじゃ。あの村人Bのアホ(ずら)! 部屋でモニターに映しながらげらげら笑っちゃったのじゃ」


村人B☆「助けろよ!」


アリス☆「男が全裸であえぐ所にだれが行くのじゃ? 服が溶けるのに」


村人B☆「……」


アリス☆「それに近づいたら味方扱いされて経験点が減衰するじゃろ? ワシもロダンくんと一緒でレベル120じゃよ?」


村人B☆「そりゃまぁそうだが」


アリス☆「――で、次は運営Aだがいつ来るのじゃ?」


運営A☆「おぃ、流れ弾がこっちに来たじゃねぇか。さすがにスライム風呂みたいなのは却下だからな」


アリス☆「じゃあ298万円コースでお願いします」


運営A☆「今の世の中だとレベル20なら余裕で払う人がいそうだが、俺はさすがに借金してまでは厳しいなぁ。トモダチ価格でなんとかならんのかね?」


アリス☆「それなら、村人Bくんとパーティを組んでパーティ経験点で稼ぐとかならいけるのじゃ? ワシだとレベル差で減衰するけど、レベル20差くらいだったら可能じゃない? 知らんけど」


村人B☆「それ、僕だけが苦しむだけやないかーぃ」


運営A☆「分かった、分かった。今度おごるからそれでいいだろ。どうせダンジョンに行くならお前の家に行くことになるのだろうし」


村人B☆「は? なんで家に?」


運営A☆「あまりダンジョンの入り口――ダンジョンポイント?――を増やすのは良くないだろう。防犯と安全のためだ」


村人B☆「そう言われるとそうかもしれないが、それだと僕の家が安全じゃないみたいじゃないか」


運営A☆「あたりまえだろう。今更気づいたのか。今の時代にダンジョンなんて発見されたら、それこそ村人Bの家の近辺は完全閉鎖されてSPが周囲をうろうろすることになる」


村人B☆「く。そこまで考えていなかった……」


運営A☆「ま、直近でそんなへますることはないだろうな。村人Bが変なことをしなければ。どうだ? 牛丼屋でどうだ。チーズとか大盛りといったオプションまで付与しようではないか」


村人B☆「く。苦学生なのが悔しい……。足を運んじゃう……」


運営A☆「(レベル20もあるのだから、《錬金術》スキルを取得すれば国家錬金術師として十分食えるだろうに……)」


村人B☆「それ、もろばれになるやつだから――、死しか見えないヤツだから」


アリス☆「ワシは肉肉苑(にくにくえん)の焼肉がいい!」


運営A☆「お、お前その情報をどこから……」


アリス☆「普通にウィンドウシステムの動画サイトなのじゃ。異世界転生者は食に貪欲なのじゃ。美味しいものがありすぎなのじゃ」


村人B☆「でも。お高いのでしょう?」


運営A☆「そうだそうだ!」


アリス☆「でも村人Bもたべたいでしょう? 肉肉苑(にくにくえん)の焼肉!」


村人B☆「うん。たべたい。じゅるり(舌なめずりする音)」


運営A☆「しょうがねぇなぁ。2人分だろう。その程度なら大人の余裕というものを見せてやるよ!」


アリス☆「わーぃ!」


村人B☆「でもアリスさんをこっちの世界で歩かせたらすぐにバレない? バレたらとんでもないことにならない?」


運営A☆「そりゃぁそうだろうが。バレたらだろ? ただ道を歩いたくらいじゃバレやしないって」


村人B☆「運営Aはアリスさんを直接みたことがないから言えるのだよ! ものすごい美人で、髪なんて、ピンクのブロンドだぜ」


アリス☆「うむ。SSR級の美少女なのじゃ」


運営A☆「ここは異世界で地元住民であればそんな髪の娘は――、帝国では少ないな――、外人と思ってくれないだろうか?」


村人B☆「それに恰好も現代風じゃなくて、あからさまに魔人だよ。絶対ばれるって――」


運営A☆「そんなに気になるのであれば、ウィッグ――カツラ?――でも被せれば良いのでは? 検索して購入できる店でも探せばいくらか出てくるだろう?」


村人B☆「それをアリスさんに購入しに出かけに行かせる時点でもう目立つだろ。アウトじゃないか。ネット購入は住所がバレルし」


アリス☆「それはそうじゃな」


運営A☆「ならば、俺に考えがある――






















女装屋だ。行ってこい村人B!」




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