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幸せな結婚  作者: 吉江 美緒
6/9

黒酢のさっぱり酢豚

色とりどりの野菜と存在感のある豚肉が食欲を誘う

出来上がる前からとてもいい香りが部屋中を包み込んでいた


「いただきます」


取り皿に肉や野菜を適当によそう

口に入れる前から味が脳内で再現されて唾液がでてくる

肉のしっかりとした食感と酸味のバランスがいい


今朝は布団にくるまってうつらうつらしている間に玄関の締まる音がした


ユウカは同じ家の中に居るのに、今日はどこで誰と何をしてきたの?という簡単な質問すら出来ない


中華料理屋で食べる酢豚はいつも妙に赤っぽくて甘いが家で食べる酢豚はさっぱりとしていて変な甘みはなく白米と、とても良く合う


そういえば、昨日した質問の返事がそろそろ来ているかもしれない。


『恋人とはどんな出会い方をしたいですか?』


『出会いにこだわりはありません。お互いに愛し合える人と出会えただけで奇跡だと思います。ご参考にして頂けましたら幸いです。』


ユウカらしい真面目な回答に思わず微笑ましくなる。


『好きな人に恋人が出来たら諦めますか?』


『諦めると思います。お相手の方の幸せが1番なので、私のいない世界で幸せに生きてくれているのであればそれで満足です。ご参考にして頂けましたら幸いです。』


『朝ごはんは何を食べますか?』


『バナナジュースかパイナップルジュースを飲んで他にはトーストと卵を食べます。ご参考にして頂けましたら幸いです。』


こんな匿名の質問にいくらでも嘘が書けるのに、いつも真っ直ぐに本当の事を書いてしまうユウカの性分には、笑いが込み上げてすらくる。


さらに残った酢豚のタレをご飯にかけて全て綺麗に平らげる。


「ごちそうさま」と笑顔でつぶやく

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