無味乾燥
希望は
もう見る影もなくなって
探したって
どこにも破片すら消え去った
後は
残ってしまった
不安に飲み込まれないように
毎日
言い訳をして
目を逸らして
見ないようにして
死ねなかった意地汚さの所為で
やってくる明日を生きるだけの日々
仕事がある日は
どうにか誤魔化せている
忙しい振りをしていれば
時間は過ぎていくから
ただ
休みの日と
発作的に襲ってくる
過去の思い出と淋しさは
上手く処理できなくて
普段はどうにか自分の
そこに沈めてある不安が
かき乱された心の揺れに乗じて
頭を覗かせてくる
お前はこの先ずっと一人なんだと
何も残せやしないんだと
諦めて認めろと
できないことが多くて
弾かれてばかりだったんだ
そこから自分で
外れていくようになって
それでもいつかは
戻れるかもって
それでもいつかは
認めて 受け入れてもらえるかもって
そんな人たちと
出会えるかもって
もう死んでもいいはずなのに
僕は死ねないから
これだけは絶対って言えるかな
あの時だってそうだったけど
だって滅茶苦茶恐いもん
死ぬのも 終わらせてしまうのも
最近 登ってくる朝日を見るたびに
申し訳ない気持ちで一杯になる
こんな心構えで
のうのうと生き延びていること
本当は
こんなんでもどうにかなるんだって
言えるようになって
似たような苦しみや淋しさの中から
出られなくなっている人の
背中を押せるようになりたかった
でもこんな様じゃ
一緒に頑張ろうとも戦おうとも言えなくて
目を逸らして見ないようにするので精一杯
何一つ解決しようと立ち向かいもせず
恐がって先送りを続けるだけが精一杯の
こんな様じゃ
一人の時間を長く過ごしてきて
一人でずっと考えてきて
そんな僕が見ている 考えられる
僕自身の未来は
どこまで行っても一人ぼっちで
孤立を深めたまま朽ちていく
そんな姿と人生だけ