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新世界の神に俺はなる!  作者: レイモンド
第四部
58/102

爆誕!ステ極振り魔法少女いっきまーすミ☆ その6

 


 そんな風にPFOU2をやり続け、奥義を極めた大魔法使いシルフィーちゃんが幅を利かせていたわけですが、その間もブラウザMMORPGは各種発表され続け、業界では一つのパイを食い合う悪い状況がずっと継続していた。


 そんな時、ゲーセンで強烈な新風が巻き起こった。


 VRゲームの誕生である。


 なな、なんと究極の体感ゲームが発表されたのだ!!

 これまでもロボットのコックピットを模した大型筐体で大人気ロボアニメの戦闘を繰り広げたり、触れて触ってして操作するゲームは出ていたけれど、これは一味違う。

 個室型筐体に入ってヘルメットを被って横になる。そのまま意識を仮想現実の世界にダイブさせ、ゲームのキャラクターとなってプレイするのだ。実際に自分が体を動かすかのごとく自由に動け、そして設定のように超人的能力を発揮できるのだ!!!

 すごいジャンプ力だったり、パンチ力だったり、空中浮遊だったり、超能力だったり。

 仮想現実の住人そのものになるわけだから、これまでの映像、カメラワークだけのゲームとは違ってあらゆる感覚が自分の物として受けられる。

 唯一痛覚だけは除外しているらしい。そりゃそうか。痛かったらそれだけでプレイ続行不能になっちゃうもんね。


”究極の体感ゲー誕生!”というそのまんまなキャッチコピーで巨大アミューズメントセンターに導入され、超絶話題作となった。

 プレイした人達の感想も軒並み良好で、「もう映画なんかじゃ満足できない」と言う声が出るくらいだった。


 そして何を隠そう、この筐体の開発元は我らが”PFOU”を開発したメーカーなのだ!!!


 実はゲーム以外にも各種業界の精密体感シュミレーターや、重度障害を抱える人のための医療用モニター機器の開発など手広く手掛けていて、それらの技術をすべて結集してついに万人憧れの仮想現実世界を作り上げてしまったのだ!!


 ずっとくすぶっていると言う評価だったけど、ついにどでかい一発を再び放ってきた!

 もともとゲーセンを手掛ける巨大企業だったから、これまでのノウハウも注ぎ込み、VRゲームを開発していち早く導入する事が出来たみたい。


 さすが本物を目指す人達!!

 あたしの目に狂いはなかった!


 あたしもプレイしたくて発表当初にうかがいましたが、あまりの人気でとても順番が回ってこなさそうな長蛇の列。

 後日ゲーセンでは異例な予約制まで登場して、三ヶ月待ちとか耳を疑う状況になっていた。


 な、なんと言う事……


 仕方がないので大人しくおうちでPFOU2を続ける事にします。

 毎日毎日睡眠時間は4時間くらい。

 肌荒れ対策? ホルモンシャワー?

 そうね。世間が言うならそうなんだろうな、世間の中ではな。


 あたしはPFOU2のおかげで仕事のストレスを抱え込む事無く、実にハツラツと生活していました。

 このころはまだ転職して間もない時。先輩、上司のお小言を回避するために仕事を覚えつつ頑張っていた頃なので自分の事だけやってればよかった時期。

 あたしが我慢の限界を迎える前の段階です。

 PFOU2のおかげで明るく生きていたあたしは、一応同僚の男から声をかけてもらう事がありましたが、丁重にお断りさせていただきました。


 プライベートと仕事は完全に分けたい、前の男の時にそれで後悔したから。


 そんなもっともらしい事をしおらしく言ってみたら、俺だったらそんな風にはしない!なんて食い下がって来た。でも、あなたがそうでも私がそんな風に見れない、とごめんなさいすると、男は寂しそうに去っていきました。

 もちろん違うよ。残念だったな。


 今のあたしにはPFOUがいるの。あなたに彼(PFOU)を越える事ができるかしら?

 いいえ、無理よね。おほほほほほほほほ!!




 そしておよそ二年が経ち、またしても世間を揺るがす大事件が勃発した。


 そう。夢の結晶であるVRゲーム筐体、一般家庭用に販売開始である。





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