召喚!攻撃無効系女子推参! その7
「すみません、アミカ様…… 魔素が濃すぎて、これ以上は……」
「いーよいーよ。エシャリはここで待ってて。アタシが無理言って連れてきたんだから」
「そんな! 私がご一緒したくてついてきたんです。なのにアミカ様の足手まといになってしまって……」
「気にしない気にしない! もーホントにエシャリってかぁいい!」
ギュッてしてチューする。
もうエシャリも慣れたみたい。
うぇっへっへっへっ、こっち来て欲求不満になった時どうしようって思ったけど、こんなかわいい子がいてヨカッタ!
「アミカ様…… やめてください、もうっ」
そうは言っても嫌がらなかったではないか。
口では嫌がってもカラダは素直よのう。ゲヘヘヘヘ……
顔が赤くなってるか相変わらず分かりにくいのが残念だなあ。ぜってーエロかわいくなってるのに!
「王家の近衛騎士の方々もいらっしゃいますし……」
いなかったら良いの? て耳元で囁いたらめっちゃ慌てだした。めっちゃかぁいい!
ここはもう魔族がもともと住んでる地域、魔界。
そんなに人間の国と違わないように思うんだけど、魔法の抵抗力の低い人だと体調を壊してしまう。
魔王の強すぎる魔力のせいらしい。
もう魔王のいる城までそんなに遠くない。アタシは魔力が効かないから平気なんだけど、そこそこ魔法を使えても普通の巫女でカラダを鍛えてるワケでも特別強い魔力を持ってるワケでもないエシャリには、奥に進めば進むほどキツいところみたい。
まあ魔力が大したことないからアタシが触ったりチューしたりしても平気なわけで。
エシャリ、強くならないでね?
「それともアタシがおぶったり抱いていく? ぴったり触れ合ってたらエシャリにも魔力効かなかったよね」
「あ、アミカ様!!」
あれ? アタシ、ヘンなこと言った?
それにしてもエシャリはアタシが忘れてた気持ちをたくさん思い出させてくれる。
この子のためにも争いは終わらせなくっちゃね。
「エシャリ、それじゃあ行ってくるね。心配しなくて大丈夫だから。騎士さん達、この子をお願いします」
「アミカ様…… 本当に、本当にお気をつけください……!」
おぉ、こ、これは恋する乙女の目だ!
アテクシ、マジ罪な女!
こんなかわいい子てごめにするとか!
あーもう! ひっし、とつかまっててかわいい!
大丈夫だって。ここに来るまで襲ってきた魔物も一切アタシに触れなかったじゃん。
魔王だっていっしょいっしょ!
さーて、ちゃっちゃと魔王をやっつけて、地球に帰る準備しよ!